カリフォルニア州DMV、最新の自動運転報告を発表、トップ10に中国勢が4社

2月27日、カリフォルニア自動車管理局(DMV)は2019年の自動運転車の「テイクオーバー」(手動運転に切り替える)データを発表した。2019年にカリフォルニアで展開する自動運転テスト企業の全テストマイレージ数は約288万マイル。上位10社のうち4社が中国勢で、百度は1位を獲得した。昨年の一位のWamyoは2位に甘んじた。アップルは昨年最下位だったが、今年は13位に浮上した。

報告書のデータによると、2019年の百度の総テストマイル数は10.83万マイルで、1000マイル当たりのテイクオーバーは0.55回となり、18050マイルごとにドライバーによる人工介入が必要になることになる。Wamyoの総テストマイル数は145万マイルを超え、テイクオーバーは0.076回で、13219マイルごとにドライバーによる人工介入が必要になる。DiDiの総テストマイル数は11730マイルのみで、テイクオーバーは0.627回。アップルの総テストマイルはわずか7544マイルで、テイクオーバーは8.484回と118マイルごとに人工介入が必要になる。

BMW、トヨタ、日産、ベンツ、中国の上汽(SAIC)などの自動車メーカーもカリフォルニアで自動運転テストを実施しており、例年と同様、これらの自動車メーカーの成績はいずれも下位圏にとどまっている。自動車メーカーだけで言えば、上汽と日産はそれぞれ18位と20位にランクインしている。

ベンツ、BMW、トヨタのランキングはさらに後ろに位置しており、人工介入が必要ない自動走行モードでの距離はいずれも10マイル未満。しかし、ランキングは自働車メーカーの自働運転技術を否定する根拠にはならない。サンプルの大きさとも密接な関系があるからだ。

現時点でカリフォルニア州の自動運転路上テストの資格を取得している会社は計64社で、2018年より16社増えた。この64社のうち、自動運転車による乗客送迎サービスを実用化できるのは、Wamyo、Aurora、AutoX、Zoox、pony.aiのみで、カリフォルニア公共事業委員会(CPUC)の承認を受けている。

カリフォルニア州では毎年、自動運転ークオーバー報告データを発表するのが慣例になっているが、データの本当の意味を疑問視する企業もある。GM傘下の自動運転会社Cruiseの創業者兼最高技術責任者のKyle Vogt氏はソーシャルメディアで、カリフォルニア州が発表した離脱報告は自動運転車の安全性を示すには不十分だと露骨に批判している。

Kyle Vogt氏は「テイクオーバーのデータを自動運転の商業化に向けた前向きなシグナルとするのは神話そのものだ」と指摘している。報告書のデータから「欠陥がある」とまで言い切っている。一部の企業では、きちんとした運転ができることを証明するだけの、見かけ倒しの「デモンストレーション」で世間の目をごまかしているからだ。Kyle Vogtも、自動運転技術が本当に商業的な条件を備えているかどうかを見極めるためには、業界が新たな基準を設ける必要があると訴えている。

Waymoはツイッターで、DWVがテイクオーバー回数で自動運転性能を比較することに反対すると公言している。また元グーグル運転CTO、Aurora共同創業者のChris Urmson氏も、「車なし、人なし、交差点なしの平坦地で1億マイルのテイクオーバー回数は、ピッツバーグのような道路事情の複雑な都市で100マイルのテイクオーバー回数とは比べものにならない」とテイクオーバーの定義やテストの地域は明らかにされておらず、こうした数字は意味がないとの見方を示した。


参考記事:https://www.d1ev.com/news/shichang/110346

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