自動運転スタートアップ企業のDeaproute.aiが自主開発の一体型センサー融合ルーフボックスを実用化へ

今年にスタートしたばかりの自動運転ベンチャー企業深セン元戎啓行科技有限公司元戎啓行 Deeproute.ai、以下はDeaproute)は、11月に自主開発のセンサー融合ソリューシのDeepRoute−Senseを発表した。これにより、自動運転車両にスピーディーなセンサー配置を可能にするという。

このソリューションには、主にルーフボックスとセンサー統合キャリブレーションサービスが含まれている。ルーフボックスは車載カメラ8台、レーザーレーダー3台、GNSS(グローバル測位衛星システム)などの部品から構成されている。このうち主レーダはレーザー素子が64個、ブラインド検出用のレーダは16個だ。

現在主流のセンサーレイアウトと異なり、DeepRoute−Senseは車体の周りに取り付けられておらず、すべてのセンサーをルーフボックスに集約している。そしてこのルーフボックスの構造もスリム化になり、ルーフボックス全体の高さは僅か31センチ増に抑えられている。

このような設計のメリットは、従来の大柄で無骨なルーフセンサーフレームに代わって、軽量で小型のルーフボックスを取り付けることにより、外観デザインが滑らかになるだけでなく、耐衝撃性にも優れているということだ。

さらに重要なのは、一体化したルーフボックスが、異なる自動運転車種に柔軟にフィットし、異なるメーカーが利用するのに便利ということだ。メーカーが自動運転車の標準制御インターフェースを提供すれば、Deaprouteは車両の基本ハードウエアの改造を迅速に完了することができるという。

Deaprouteは、L4級自動運転トータルソリューションプロバイダとして、センジング、高精度地図と測位、計画と制御、ハードウェアシステム、基礎フレームワーク、シミュレーションシステム、データプラットフォームなどの自動運転に関するトータル研究開発チェーンを提供している。

設立されて間もないが、Deaprouteは深セン、武漢(湖北省省都)、重慶などで夜やトンネルなどの復雑な交通シーンでのテスト走行を行っている。現在、Deaprouteは国内の自動車メーカーとモビリティ企業と自動運転車チームの運営、ソリューションの供給などの面で提携を行っている。また、Deaprouteが立ち上げた自動運転システムは貨物輸送物流にも利用でき、物流企業の人件費削減を支援すると同時に、車両編成技術で燃費削減にも貢献することが期待される。

自動車産業へのベンチャー投資が低迷しているなかで、Deaprouteは9月に5,000万ドルのPre-Aラウンド融資を獲得し、業界から高い注目を集めている。


参考記事:https://www.leiphone.com/news/201912/IJzO94834kmovMsd.html

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