中国初の5G知能化港湾、Deeprouteの自動運転トラック実演

5月11日午前、アモイの遠海コンテナふ頭で、自動運転のコンテナトラック1台が2つの岸壁の橋下でコンテナの積み込みと荷降ろしの作業を自動で行った。その後、自動的にヤードに移動し、クレーンと正確に位置合わせしてヤードの荷下ろしを行い、船の積卸し作業の流れをスムーズに完了した。

これは、中遠海運集団、東風汽車集団、チャイナモバイル(中国移動通信集団)が共同で開催した「港 powered by 5G+無人運転の発表会」の実演現場だった。

実演の主役である無人運転トラックは、中遠海運集団アモイ遠海ふ頭、東風商用車技術センター、チャイナモバイル(上海)情報通信科技、ファーウェイ、自動運転スタートアップ企業のDeeproute.ai(元戎啓行、以下はDeaproute)が共同で開発した。今回の無人運転トラックの実演は中遠海運港アモイ遠海ふ頭の知能化建設におけるマイルストーンとなった。

この無人運転トラックは「コックピットなし」設計を採用しており、車両構成は「シャシー+センサー」のみで、レーザーレーダー、カメラ、GPSなどのマルチセンサー融合方式が採用され、人間の介入が不要。トラックは周辺の状況、ダイナミックに変化している環境を自律的に検知、分析し、それに応じて反応することができる。

また、トラックは高精度測位と多重安全冗長技術を備えており、障害物回避、先頭車両自動追従、自律駐車などの機能を実現し、無人運転トラックの安全でスムーズな運行を実現している。

無人運転トラック事業に自動運転ソリューションを提供しているDeaprouteは、今回の提携で、5Gインフラを融合させ、トラックと港湾機械の共同運営を通じて、ふ頭エリアの路車協調を実現した。Deaprouteは、5Gを無人運転トラックの遠隔操作も導入している。5Gの超高速、低遅延の特性を生かして、トラッの運行データをリアルタイムでバックグランドのコントロールセンターに伝送することができる。コントロールセンターは輸送の進捗を監督し、トラックの位置、姿勢、電気量、積載量などのデータを監視し、車両の検知と計画情報をリアルタイムで調べられる。トラックが故障したり、一時別のエリアに移動しなければならない場合は、5G遠隔管理モードを切り替えて、輸送や運転の安全を保障することができる。

遠海ふ頭への無人トラックの実用化は、Deeproute のL4級自動運転技術の応用の実行可能性と必要性を示している。ふ頭は自動化に対して非常に高い需要がある。保守的な見積もりでも、一人の運転手を雇うのに10万元/年以上の人件費が必要で、トラック1台につき、二名の運転手が必要。ふ頭には計30台のトラックがあると仮定すると、1年間に必要な人件費は約600万元以上になる。

それ以外にふ頭は、港湾建設、エネルギー消費、管理リスクなどのコストを負担しなければならない。また、ふ頭の作業には大量の積卸しと水平輸送の運転手が必要。屋外作業が多く、作業環境が悪く、安全リスクが存在するため、従業員の採用難などの問題が発生している。コスト削減と効率向上、自動化改造は国内外の港湾の共同課題となっている。無人運転トラックの実用化に伴い、港湾を労働集約型産業から自働化、知能化、无人化へと全面的にグレードアップされることが期待される。


記事url:https://auto.gasgoo.com/news/202005/12I70179148C601.shtml

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