DiDi、ついに自動運転部門を独立会社に

 本サイト7月30日の記事で紹介したDiDiの自動運転業務を分割する動きはついに現実となっている。

 2019年8月5日、DiDiは傘下の自動運転部門を独立会社に格上げし、自動運転の研究開発、製品応用、関連業務の開拓に注力すると発表した。DiDi CTOの張博氏は自動運転の新会社のCEOを兼任し、元順為資本の執行役員の孟醒氏がCOOに就任し、自動運転チーフエンジニアの賈兆寅氏とインフラストラクチャ担当マネージャー鄭建強氏はそれぞれ米国の研究開発チームと中国の研究開発チームの責任者を務め、3人ともCEOの張博氏に直接に業務報告ができるポジションだ。

 新会社のCEOに就任した張博氏は「新会社は自動車メーカーや産業パートナーとの戦略的提携をさらに開放し、自動運転技術の商業化を共同で進めたい」と述べた。 また、同社がオンライン配車で蓄積した安全運営への理解と経験を徐々に自動運転業務に活かし、政府と業界関係者と共同で自動運転の安全基準を模索するとの方針を示した。

 2015年の「快滴打車」の買収と2018年8月のUber中国事業の買収により、DiDiは中国のネット配車市場最大手となった。今回のDiDiの自動運転事業の分割は、世界的なライバルであるUberとかなり似ており、近い将来のIPOに向けて布石を打っている。Uberは今年5月に自動運転部門を分割し、ソフトバンク、トヨタなどから10億ドルの投資を獲得した。DiDiは現在、筆頭株主である日本のソフトバンクをはじめとして、複数の投資家と自動運転融資業務を協議していると報道されている。


参考記事:https://36kr.com/p/5232113

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