MomentaがL4自動運転ソリューションを初披露

12月26日、自動運転スタートアップ企業のMomentaはL4クラスの無人運転技術MSD(Momenta Self Driving)を対外的に正式発表し、都市内での完全自動運転シーンのサポートを開始した。そのテストカーには、合計12個のカメラ、5個のミリ波レーダーと1個のレーザーレーダーが搭載されている。システムセンサーソリューションはカメラを主とし、レーザーレーダーは補助とした、多センサーによる冗長性を持つものである。

MomentaのMSDプログラムの試乗イベントに参加したIT情報メディアのTechWebによると、テスト車両は復雑な蘇州(江蘇省)高速鉄道の北駅周辺を計12キロ走り、沿道に30以上の交差点(立体交差橋の下の交差点を含む)を通過した。その間、工事があったり、自働車の混走や逆走もあったが、自働運転車両は順調に対応していた。

この12キロの流れは全部で40分かかり、最高時速は40キロ。全行程、人手を介さず、かつスムーズに左カーブに対応した(Waymoの車両は2018年8月まで左カーブへの対応が難しいことが露呈していた)。なお、特筆すべきは、テストコースにV2X施設が整備されていないこと、つまり、Momenta MSDは今回のテストを車両単体の自律型システムに基づいて行われたということだ。

Momentaは今年3月に量産化に向けたL2+ソリューションMpilotを発表している。同社の計画では、MpilotはL4に段階的にアップデートするが、今回発表されたMSDは、L4の実現に向けて段階を飛び越えて一気に進展しようとするものだ。

Momenta MSDのセンサー配置は注目に値する。レーザーレーダを使用している多くの企業では、レーザーレーダーが主センサであるのに対し、MomentaのMSDではカメラが主センサであり、レーザーレーダーが補助的な役割を果たすという案を選んだ背景には、創業者の曹旭東氏がMomenta社を設立する前にコンピュータビジョンのトップ企業であるSenseTime(商湯科技)のエグゼクティブ·ディレクターを務めていたことがある。

Momentaの計画では、Mpilotソリューションは主に早期の商業化の実現とデータの蓄積に寄与するが、MSDは究極の自動運転応用ソリューションだ。この2つは孤立して存在するわけではなく、Mpilotソリューションを搭載した量産車で集められたデータは、MSDソリューションをサポートするためのアルゴリズムのアップグレードに使われることになる。

今年7月現在、Momentaの自動運転テスト車両が100台ほどになったという。


参考記事;https://chejiahao.autohome.com.cn/info/5358045

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