自動運運転ベンチャー5社のRobotaxi試乗レポート

今年7月上旬、新興自動車メディアの「汽車之心」は上海市、広州市、深セン市を訪れ、DiDi、Pony.aiWeRide(文遠知行)Deeproute(元戎啓行)AutoXの自動運転ベンチャー5社のRobotaxiテスト車両を試乗し、2つの指標を用いて、各社のRobotaxiを評価した。

第一の指標はMPI(Miles Per Intervention/Miles Per Disengagement)。MPIとは、簡単に言えば自動運転車が運行中、同乗している安全要員が何回運転を引き継いだかということで、いわゆる距離当たりテイクオーバー(手動モードに切り替える操作)の回数。

もう一つの指標は乗車体験で、試乗者の主観的な感覚を主とする。自動運転システムの運転レベルが十分に洗練されているかどうか、Robotaxi の乗り心地が良いかどうかには、発進、ブレーキ、加速、コーナリング、信号反応、障害物フィードバックなどの評価項目がある。

これら2つの評価指標を参照すると、今回試乗したRobotaxiのランキングは次のようになる。

1位.WeRide、Pony.ai
2位.Auto X
3位.DiDi、Deeproute

WeRideが今回の試乗で暫定的に1位になった理由は3つある。

まず、Appからの予約、目的地設定、決済などの利用プロセスにおいてWeRideのRobotaxiは、実際の商業化に最も近い。WeRideは国内で初めてL4クラスRobotaxiの一般向け試験運行を開始した自動運転企業だ。

2つ目は安全要員によるテイクオーバーは全くなかったことだ。今回の試乗では、WeRideの2つの車種を利用した。

われわれはスマホから、東風日産SYLPHYをベースに改造されたRobotaxiを呼んで、広州市黄浦区羅崗奥園広場で乗車した。目的地は科学城科学広場だった。帰りにリンカーンMKZから改造された自動運転車をスマホから呼んだ。

この2車種はいずれも公道を走行しており(例えば、保護されていない左折、自動車や歩行者などの混在などの典型的なシーンや複雑な区間)、全ルートでテイクオーバーはなく、通行を譲ることもあれば、追い越すこともあり、各種道路状況に対するRobotaxiの反応は、ベテランドライバーの運転を彷彿させてくれた。

3つ目は乗り心地の快適さで、ブレーキや発進、さらにはカーブの曲がり方に至るまで、この2車種はスムーズに乗りこなすことができた。

Pony.aiの体験はWeRideと似ていて、私たちの試乗エリアは人と車が混ざっている南沙区で、全ルートでテイクオーバーなしだった。

現在、Pony.aiのRobotaxiの配車アプリは社内の従業員のみが利用でき、まだ外部に公開されていない。

AutoXは今回、私たちが体験した走行時間と走行距離が最も長い試乗だった。約1時間、約40キロ。体験した区間は深セン南山沙河西路-科苑南路一帯で、住宅地、オフィスビル、多くの工事現場、立体交差橋など、体験したシーンは豊富で、全ルートでテイクオーバーなし。

ただし、AutoXがまだ正式に試験運行段階に入っておらず、一般の人はまだ携帯アプリから自動運転車を呼ぶことはできない。

2つ目は、AutoXテスト車両の後部に坐ると、ファンが熱を放散するときに発生する騒音がうるさかった。AutoX側は、次のテスト車両では、液冷装置を搭載しているため、騒音が大幅に低減されると説明した。

DiDiとDeepRouteは、乗車後Robotaxiを発進させるときにいずれも手動による運転モードの切替が必要だった。

DiDiのテイクオーバーは交差点で発生し、横から来た車両が突然車線に進入したが、安全上の理由からか、安全要員がテイクオーバーを行った。

DeepRouteのテイクオーバーは2車線で行われた。右側車線を走行しているRobotaxiの進行方向に大型トラックが停車しており、Robotaxiは、車線変更して追い越すような動作は自律的に行わなかった。このとき、安全要員はテイクオーバーした。

また、ブレーキをかけたり発進したりする動きでは、DiDiとDeeprouteは初心者ドライバーのような動作に感じられる。

DiDiの後部座席の可視化情報を見ると、DiDiのRobotaxiは、車両、歩行者、カラーコーンなどの障害物の検出に多くの「検出漏れ」か「非表示」が確認され、検出された車両分類も比較的簡単で、まだアルゴリズム最適化の発展途上にあるように見える。

最後に、この試乗には2つの残念なことがある。

一つは、今回の試乗はすべて昼間で、晴れて日差したっぷり、光線がよい日ということだ。雨の日や夜のシーンでは、試乗体験が大幅に低下するかどうかは不明だ。

また、今回は長沙で試験運行している自動運転「大御所」の百度のRobotaxiやWaymo出身者などにより設立された自動運転ベンチャーのQCraft(軽舟智航)の技術力を体験することができなかった。


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