アリババのリソースを新たに獲得したBanmaはコネクテッド分野で咲き返るか?

ベンチャーITメディアの36krの報道によると、このほど、アリババの人工知能ラボの市場・販売責任者である成力氏がBanamに入職し、市場とPR業務を担当している。成力氏より少し前に、アリババのトップレベルの人材として、菜鳥ETラボ製品責任者の黄佑勇氏、Autonavi高精度地図業務責任者の徐強氏、元AliOS運営責任者の肖睿哲氏の3人がBanmaに加入している。

Banmaは、2015年にアリババと上汽グループ(以下はSAIC)がそれぞれ5億元を出資して設立したコネクテッド関連合弁会社だった。BanmaはAliOSをベースにした車載システム「Banma」を開発しており、2016年7月、Banmaを搭載した世界初のコネクテッドカー「Rowe RX5」が発売された後、販売台数が急増して話題となっている。

その後、Banmaは100万台以上の搭載実績を達成しており、中国のコネクテッドのパイオニアとなっており、吉利、長城、長安など多くの自動車メーカーもこれに追随して、コネクテッド事業に相次いで参入している。

2018年に順風満帆のように見えるBanmaでは大きな組織的変化が起きている。(Banmaの再編背景については、過去の関連記事を参照)。2018年末にBanmaは、多くの役員の退職や、システムの更新を渋ったなどの事態が発生し、低迷期に入った。

2019年12月、アリババの菜鳥物流ETラボ主任の張春暉氏がBanmaの共同CEOに就任し、技術、製品、運営を担当している。Banma元CEOの赫飛氏が市場と販売を担当している。張春暉氏はAliOS出身のベテランであり、アリババのOS事業グループの長を務めていただけではなく、AliOS部門にいる多くの有力メンバーは張春暉氏が集めた。

アリババがBanmaに注いているのは人材だけではない。再編前のBanmaはテナントとして市内のオフィスビルに入居していたが、再編後のBanmaはアリババ上海支部のT4ビル全体を利用できるようになった。

張春暉氏をはじめ、成力氏と黄祐勇氏、肖睿哲氏、徐強氏の有力メンバーが加わったことで、Banmaは再び力がついている。AI音声はBanmaの短期的な重点事業だ。Banmaはまもなく新世代システムVenusを発売し、上汽Roweブランドの新型モデルに搭載すると観測されている。アリババのリソースを獲得したBanmaは過去の栄光を取り戻すと期待されている。


参考記事:https://36kr.com/p/666242648574466

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