ファーウェイのコネクテッドカー事業収入は500億ドルになる見込み、業界大手のボッシュと肩を並べる

8月8日、ファーウェイはグローバル産業ビジョンGIV@2025白書を発表し、2025年までに全世界の人口の58%が5Gネットワークを利用できるようになり、C-V2X(Cellular Vehicle-to-Everything)セルラー·コネクテッド·テクノロジーが全世界の15%の車両に組み込まれると予測した。ファーウェイは同日、瀋陽政府と協力し、コネクテッドカーのテストモデル区を設立することで合意した。

V2Xは3GPPで定義されたC-V2Xセルラー·コネクテッド·テクノロジーの標準に基づいて行われる通信であり、車と車(V2V)、車と道路(V2I)や車と人(V2P)などの短距離通信や車両とアプリケーション·サーバー(V2N)間のデータ交換が含まれる。コネクテッドカーはスマート交通システムの要であり、歩行者、運転者、車両、道路をダイナミックなネットワークに接続することができる。

ファーウェイが考えているスマート交通システム

「自動車産業とICT産業の深い融合により、コネクテッドカーは人類社会の新たな革命的な発展エンジンとなりつつあり、その影響は両業界そのものをはるかに超えている」。ファーウェイ当直董事長の徐直軍氏が今年4月の公開講演で強調した。ドイツのコンサルタント会社ローランベルグ·パートナーズのレイモンド·ワン氏は、ICT製品・ソリューション・プロバイダーとして、ファーウェイはスマートカー業界を含むさまざまな業界への拡張を加速させる必要があるとの考えを示した。

ファーウェイは2013から自動車部品分野に参入し、車載モジュール「ME909T」を発表し、「コネクテッドカー業務部門」を設立した。2018年10月、同社はL4レベルの自動運転能力をサポートするコンピューティングプラットフォームMDC600を発表した。2019年1月、ファーウェイは世界初のV2X(車と外部との情報交換)と自動運転に対応した車載マルチモード5Gチップ「バロン5000」を発表した。

ファーウェイは今年5月末、スマートカーソリューションBUを正式に立ち上げ、「ファーウェイは自動車を生産せず、スマートカーのICTコンポーネントサプライヤーになる」としている。 ファーウェイの「鴻蒙」システムはさらに、設計当初からこれを自動運転に適用しようとしていた。7月、ファーウェイは甲級測量の資質を獲得し、中国で20番目に自動運転地図(高精細地図)を作成できる企業となった。同社はこれにより、ソリューションから車載端末、ネットワークプラットフォーム、チップ、地図に至るまで、ほぼ完全なスマート自動車産業チェーンを完成させた。

コネクテッド産業バリューチェーンにおけるファーウェイの布石

現在、同社がコネクテッドカー分野で提案しているソリューションには、MDC(モバイルデータセンター)をベースとした車載コンピューティングプラットフォームとスマート運転サブシステムのソリューション、「華為雲」(ファーウェイクラウド)をベースとした自動運転(学習、シミュレーション、テスト)クラウドサービスOctopus、4G/5G車載移動通信モジュールとT-BOX、車載ネットワークとHUAWEI HiCar「人-車-家」の全シーンに関するシームレスなインターコネクト・ソリューションが含まれている。

投資銀行の中信建投によると、ファーウェイの5G、IoT、通信分野での技術的優位性と布石に基づき、ファーウェイのスマートカーとコネクテッドカー分野での収益は数百億米ドルに達する見通しだ。同社のスマート自動車電子部品の販売は今後10年以内に500億米ドル規模に達する見込みで、ボッシュと肩を並べる自動車電子大手となる。


参考記事:https://36kr.com/p/5233966

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