2カ月間で、BYDは40万台の完成車能力と20GWhの電池生産能力を追加

(BYDの快進撃に関する記事です。このメーカーは新エネ車技術と動力電池技術の両方を持っているため他の地場メーカーと比べてアドバンテージがあります)

 5月28日、BYD長沙寧郷電池工場が着工した。これは、2カ月間における2回目の投資計画に当たり、BYDは、新エネ車と動力電池の生産能力を急ピッチで拡大している。

 今回着工した寧郷動力電池生産拠点第一期の投資総額は50億元で、年間生産能力は20GWh。今回の事業は、同社の中部新エネ車動力電池戦略拠点建設の一環として、主に動力電池のセル、モジュール及び関連産業のコア製品の製造を含む。

 これで、同社傘下の動力電池工場は6ヵ所(下図参照)となった。うち、すでに生産能力がある恵州工場の年間能力は2GWh、深セン工場の生産能力は14GWh。さらに新設工場として青海工場の生産能力は24GWhと計画されている。

 これとは別に、BYDは昨年8月と9月に、それぞれ重慶昆山区政府と西安政府と投資協定を締結した。 重慶では、100億元を投資して年間20GWhの動力電池を建設し、西安市での投資総額は120億元に及び、生産能力は30GWhになる。

BYD動力電池工場の生産能力

 またBYDは、パートナーと共同で動力電池工場の建設を進めている。昨年7月、BYDは長安汽車と戦略的提携協定を締結し、重慶市両江新区で合弁会社を設立し、動力電池の生産、販売を行う予定。計画された10GWhの生産能力は、第一期で5-6GWh、第二期では4-5GWhを達成する見込み。多くの投資を行った結果、BYDの動力電池の生産能力は計画を含めて約120GWhになる。

 BYDの動力電池拡大計画は、当然同社の新エネ車の拡大構想と連動している。

 4月末、BYDは常州市と電気自動車及び部品工場を新設することで合意した。 100億元を投資し、常州ハイテク産業開発区で年間40万台の新エネ車工場を建設する計画。 新工場では王朝シリーズとeネットシリーズの計10車種を生産し、大型車までカバーする。

 それ以外に、同社は今年初に、2019年中に長沙工場で30万台の新エネ車を生産する計画だ。 昨年4月、BYDは長沙新エネ車工場の拡張を決定した。 同工場の生産能力は拡張前の10万台から30万台に増加する。さらに、全新世代元、元EV、そして宋MAXなどの車種を生産するという。

 同社は長沙市に新エネ車工場を拡張した後、「東に常州、南に深セン、北西に西安、中部に長沙」という乗用車生産ネットワークを完成する。これによってBYDは、今後の市場開拓に向けて大きく前進した。


参考記事:https://www.d1ev.com/news/qiye/92377

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