スマートカーの落とし穴、中途半端な知能化は新たな不満点を作り出す

 車リコール情報を提供するサイト「車質網」はこのほど、自動車コンサルティング会社のKRSC(凱叡賽馳)と共同で「2021年度中国自動車製品品質パフォーマンス調査報告」を発表した。品質パフォーマンスは、不具合の件数に不満のレベルをかけて算出される。今回の調査は、20セグメント56ブランド、計171車種をカバーしている。

 今回の調査で明らかになったことをまとめると、1.新エネ車の品質パフォーマンスがガソリン車よりましであること、2.ガソリン車の品質パフォーマンスが低下したこと、および3.知能化関連装備の問題が目立ったことである。

 専門家は、現在も多くのユーザーは、新エネ車を一般的な移動手段として利用しており、他の機能への期待が相対的に低く、これも新エネ車の品質パフォーマンスがガソリン車に比べてましである主な原因であるが、新エネ車の普及率の上昇に伴い、製品全体の品質に対するユーザーの要求が高くなり、品質パフォーマンスが低下していく可能性はあるとの見方を示している。

 ガソリン車の品質パフォーマンスが2年連続で悪化し、そのうちスマート車載機の品質パフォーマンスの悪化幅が最も大きく、48%に達した。

 今回の調査によると、新エネ車、ガソリン車を問わず、知能化装備の評価結果は全体的に良くなかったが、ガソリン車が特に顕著である。具体的な不具合としては、スマート車載機のフリーズやもっさり感、運転支援システム作動中の機能停止などが挙げられる。うちバックレーダーとバック映像の問題は2020年に比べてそれぞれ7倍と5倍に増加した。

 近年多くのメーカーがスマート化を売りに、急いで新車に知能化装備を追加しているが、実際のユーザー体験感は芳しくなく、これは、特にユーザーから高く期待されている合弁ブランドに集中している。専門家は、新技術の応用により、予期せぬ品質問題が発生していると指摘した。

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