アウディ、中国初の新エネ車生産工場を着工

アウディ一汽新エネ車有限公司は6月28日、一汽VWの本拠地である長春市で新エネ車工場の起工式を行った。同プロジェクトの投資総額は26億ユーロ、新エネ車工場の年産能力は15万台と計画されている。

アウディ一汽新エネ車有限公司は、アウディ、フォルクスワーゲングループと中国第一汽車が2021年1月に共同で設立された新エネ車合弁企業である。アウディとフォルクスワーゲングループが新エネ車合弁会社の株式の60%を保有する。

今回のプロジェクトは、アウディが中国市場における初の高級EV生産拠点であり、2024年末にPPEプラットフォームをベースとした電気自動車の生産を開始する計画である。

PPEプラットフォームはアウディがポルシェと共同で大型電気自動車向けに開発した高級電気自動車プラットフォームで、同プラットフォームで作られたモデルはクーペやSUVなどをカバーする。新工場では、まずアウディQ6 e-tronとアウディA6 e-tronシリーズが生産される見通しである。

中国市場では、ガソリンタイプのアウディ乗用車の代替需要は期待されている。アウディはこれまでに中国の高級車市場で大きなシェアを持っている。

アウディは2025年までに中国市場に5車種のEVを現地生産の形で投入し、世界市場に約30車種の新エネ車を提供する計画を立てたおり、新エネ車工場の建設は、アウディにとって中国市場で展開する電動化戦略の重要な一環となる。

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