一汽VW、Banmaと戦略提携、デジタル化への転換を加速

 毎年秋に(浙江省)杭州で開催されるアリババ最大のテックイベント「2020杭州雲栖大会(The Computing Conference)」で、アリババ系車載システム開発テック企業のBanmaと一汽VWは、人工知能、ビッグデータ分析、車載OS、スマートコックピットの分野で戦略的提携関係を構築することが9月17日、明らかになった。

 提携内容によると、両社は共同製品チームを設立し、コネクテッドカーのメイン製品を共同で計画、設計し、デジタル化自動車の持続的なイテレーションを推進する。

 一汽VWはBanmaの製品と能力を利用してビッグデータモデル、データミドルプラットフォーム(組織内部データやモジュールのプラットフォーム)、データガバナンスの構築を推進する。両社はこのほか、デジタル化マーケティングモデルを共同で模索し、全チャネルマーケティング戦略を制定する。

 一汽VW総経理の劉亦功氏は、「2020年は一汽VWの変革の年であり、デジタル化への転換を全面的に加速する年でもある。今回、Banmaとの戦略提携は、一汽VWのデジタル化戦略に合致している。それぞれの分野でのトップ企業として、一汽VWとBanmaの強力な提携は、自動車製品に新たな価値を注ぎ、ユーザーにデジタル化自動車の全く新しい体験を提供し、中国自動車業界をデジタル化の新時代に導き、自動車企業とインターネット企業が産業を超えて融合する革新的な手本を作った」と述べた。

 アリババグループの副総裁でゼブラネットワーク共同CEOの張春暉氏は、「BanmaはAliOSとクラウドコンピューティングをインフラとして自動車のライフサイクル全体に導入し、ビッグデータとAI技術を通じて、一汽VWのデジタル知能化の向上を支援し、共同で未来に向けたスマートカーの新たな体験を提供する」と述べた。

 現在、アリババのAliOSに基づいた車載システム「Banma智行」は、上汽のRowe(栄威)、MG(名爵)、新宝駿など10以上のブランドの100万台以上に搭載されている。

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