SAIC傘下の飛凡、バッテリー交換サービスを発表

SAIC(上海汽車)傘下のハイエンドEVブランドRising Auto(中国語名「飛凡汽車」、以下は「飛凡」)は10月14日、SAICら5社による合弁会社の上海捷能智電新能源科技(以下は「捷能智電」)と提携し、RBS(RISING Battery Service)(飛凡車電分離サービス)を発表した。

従来の車載動力電池は、セルが縦置きの構造をとっており、占めるスペースが大きく、単位体積当たりの電力量が上限を突破しにくいといった弊害がある。これに対して、飛凡が開発した新エネ車モデルのR7に搭載されたルービックキューブ型電池は革新的なCTP二層横置きセル技術を採用し、電力量の常時高効率を確保すると同時に、統一された電池ケース基準もバッテリー交換の基本要件を満たしている。

最初のバッテリー交換所が間もなく上海安亭区で運営を開始し、「QUICK CLICK補強バッテリー高速交換技術」に基づき、ユーザーは2分30秒のスピーディなバッテリー交換を体験できる。またバッテリーのリアルタイムモニタリング、バッテリーの流れの追跡、バッテリーの健康評価、バッテリーリスクの早期検出という4種類のバッテリー管理モニタリングツールにより、ユーザーのバッテリー交換の安全性と健康度も確保する。

飛凡は、SAICのハイエンド市場を開拓する役割を担っており、2022年から2025年にかけて、毎年少なくとも1車種を発売し、2025年までに、同社の販売台数を毎年少なくとも100%増加させる計画である。

R7はSAIC初のバッテリー交換式の電気自動車で、2022年10月末に納車を開始する。バッテリー交換により、ユーザーの購入コストを削減することができ、同価格帯のライバルよりも高い競争力が期待される。ただし、これまでバッテリー交換方式を採用した自動車メーカーの中に成功事例がまだない。

1660