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BYD、全個体電池やナトリウムイオン電池の量産に関する報道はデマ

 一部のメディアは11月19日に、BYDが固体リチウム電池を重慶市で生産し、間もなく試験に投入すると報じた。報道によると、同プロジェクトはリチウム電池業界のドンと言われる欧陽明高氏が中心となり、ほかに3人の専門家が全固体リチウム電池の研究開発に参加しており、国家級重点プロジェクトになっている。

 また、BYDはすでに全固体電池の一種である酸化物固体電池を製造しており、今回生産したのは硫化物技術を採用して、性能が大幅に向上したものであると、まるで事実かのように報道されている。

 それ以外に、BYDは来年第2四半期にナトリウムイオン電池を量産する計画で、「秦EV」、「イルカ」および新モデル「カモメ」に搭載する。BYD傘下の動力電池会社の弗迪電池はナトリウムイオン電池の研究開発、量産を担当しており、現在ナトリウムイオン電池は試作品検証の段階にあると報じられた。

 これらの報道を目にしただけで、うさ臭いと思う人は大勢いるであろう。

 BYDは22日に、これらの報道を否定した。

 今トヨタ、日産、ベンツ、BMWの多くの大手自動車メーカーが固体リチウム電池を開発している。ただ、材料や技術などの理由から、固体リチウム電池の短期間での大規模な量産化は難しいというのが業界内の共通認識である。バッテリー業界最大手のCATLの会長の曾毓群氏も昨年、今後3-5年以内に全固体電池の実用化はあり得ないと公言した。

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