トヨタ、HEV、EV、FCVの同時進行で中国市場に挑む

最近のニュースによると、トヨタは中国の合弁パートナーである広汽(GAC)に「THSハイブリッドシステム」を提供することを決定した。これはトヨタが海外企業にハイブリッドのコア技術を提供するのは初めてとなる。トヨタはHEV分野で大きくリードしており、THSハイブリッドシステムはトヨタの20年以上の時間と1000億元以上の研究開発費を注ぎ込み、トヨタを業界トップの座に導いてきた。現在のCorolla、Levin、Camry、Avalon、RAV4などの人気車種はいずれもこの技術を装備している。今年9月までに、トヨタの中国でのHEVの販売台数は100万台を突破した。

現在、ハイブリッド技術を主とする省エネ自動車技術は中国でかつてない発展のチャンスを迎えている。このほど発表された「省エネ・新エネ自動車技術ロードマップ2.0」によると、2035年までに、省エネ自動車と新エネルギー自動車の年間販売台数はそれぞれ50%を占め、水素燃料電池自動車の保有台数は約100万台に達し、省エネ自動車は全面的にハイブリッド化し、自動車産業は電動化への転換を実現する。ハイブリッド技術と水素燃料技術で世界をリードするトヨタは、中国でより大きな発展の余地があると考えられている。

トヨタは今年、「EV元年」のスタートボタンを押して中国に先駆けてEV商品を導入し、2025年までに電動化モデル10車種を中国で発売する計画だ。しかし、他の自動車メーカーが電気自動車を主力とする路線とは異なり、実力のあるトヨタはHEV、EV、FCVの同時進行で中国市場に挑んでおり、すでに「究極のエコカー」と例えられる水素燃料車を配置している。

トヨタの中国「水素サークル」はこのほど、新たな仲間を増やし、中国商用車メーカーへの水素燃料電池(FC)モジュールの供給をさらに加速させている。トヨタはFujian Snowman(福建雪人股フン有限公司)のFCシステムにトヨタのFC部品を提供し、Fujian SnowmanのFCシステムは中通客車が生産・販売するFC冷蔵物流車に搭載する。

トヨタは昨年4月から中国の商用車メーカーにFC部品の提供を開始しており、Fujian Snowmanのほかに、水素燃料電池システムインテグレーターのSinoHytec(北京億華通科技股份有限公司)やRefire(上海重塑能源科技有限公司)、さらに商用車メーカーのFoton Motor(北汽福田)、FAW(一汽)、Golden Dragon(金龍聯合汽車工業(蘇州)有限公司)などの企業と提携している。技術研究開発分野では、トヨタは一汽、東風、広汽、北汽、SinoHytecなど5社と共同で商用車用燃料電池システム研究開発会社を設立し、中国の水素エネルギー社会の発展を加速させている。

2020年以降、中国政府は多くの水素エネルギー政策を発表しており、一部の自動車メーカーが手を上げ始めたばかりの頃、トヨタは長年蓄積してきた技術を提供することで、今後、強力なチームを率いて水素燃料車を推進していくことが期待される。


記事url:https://www.yicai.com/news/100832401.html

3332