勢力図が変わるも、全員敗者の新エネ車、収益悪化で迷走

 最近中国の新エネ車業界勢力図が少しずつ変わってきている。8月にローエンドEVを主力製品とするNETAが1.6万台の成績でベンチャー系自動車新勢力1位の座を獲得した。同じ低価格路線のLeapMotorが1.3万台で2位になった。NIOは3位を辛うじてキープした。業界内では、NETAとLeapMotorが主にA00クラスとAクラスのローエンド市場をカバーしており、このセグメントでは低コストを求めるユーザー層が多く、今後の伸びしろも大きいとの見方がある。

 注目すべきは、地場メーカー小康傘下のSERESとファーウェイが共同で開発した「AITO(問界)」の販売台数が8月に1万台を超え、ベンチャー系自動車新勢力「ビッグスリー(NIO、Xpeng、理想汽車)」のXpengと理想汽車を上回って、4位にランクインしたことである。

 現在、ファーウェイは「AITO M7」と「AITO M5」の2車種を発売しており、いずれも理想汽車と同じ「レンジエクステンダー付きEV」となっている。計画によると、SUVタイプの「AITO M5 EV」は9月6日に発表される。あるアナリストは、「AITOの発売は、理想車の市場シェアを奪った」と指摘した。

 一方、新エネ車業界の勢力図が次第に変わっているものの、メインプレーヤー各社は依然として収益性の問題に直面している。前出のNIO、Xpeng、理想汽車の2022年第2四半期の売上高規模はいずれも大幅な上昇を実現したものの、赤字の泥沼から抜け出せていない。

 三社がこのほど発表した第2四半期の決算報告によると、いずれも純損失が前期比で上昇する状況となった。そのうち、NIOの第2四半期の純損失は27.58億元で、前年同期比369.6%増、前期比54.7%増となった。Xpengの純損失は27.09億元で、前年同期比で126.1%増加し、前月比で58.8%増加した。理想汽車の第2四半期の純損失は6.41億元で、上場以来1四半期で最大の赤字を迎えた。

 一方、低価格路線で急激に浮上しつつあるNETAとLeapMotorがこれまでに明らかにした目論見書によると、同様に大幅な赤字に陥っている。うち、NETAは2020年と2021年の2年間の累積損失が42億元を超えた。LeapMotorも2019~2021年の3年間の累計純損失が48億元を超えた。

 販売台数は右肩上がりであるものの、黒字化の見通しが立たないのはベンチャー系自動車新勢力だけではない。伝統メーカーの広汽AIONにしても、2019~2021年の累積損失は27億元近くに達しており、その損失は販売台数規模と同様、年々増加する傾向を示している。従来の自動車メーカーとは異なり、新エネ車メーカーのうち、カーボンクレジットで稼いでいるテスラと薄利のBYDを除いて、ほぼすべての新エネ車メーカーは売れば売るほど、赤字を積み上げるというジレンマから逃れることはできていない。

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