カナダ政府、中国企業3社に対し、カナダにおけるリチウム鉱山資産の分離を要求

11月3日の海外メディアの報道によると、カナダ工業省は現地時間11月2日、国家安全保障を理由に、中国企業3社に対し、カナダの主要鉱物会社への投資を切り離すよう要請した。

3社は、中鉱資源傘下の中鉱(香港)レアメタル資源有限公司、盛新リ能香港の孫会社である盛澤リチウム業国際有限公司、蔵格鉱業傘下の子会社Zangge Mining Investment(Chengdu)Co Ltdである。先週カナダ政府は、外国国有企業によるカナダの重要な鉱物企業への投資が厳格な審査を受けるとの新たな規制を導入した。

先日の記事で取り上げたように、中国の新エネ車産業のバリューチェーンにおいては川下から川上に向って利益が吸い上げられている。新エネ車市場の拡大、およびそれに伴うリチウム価格の暴騰により、リチウム資源を扱う川上の鉱山企業は、最も恩恵を受けて、ぼろ儲けをしている。

ただし、注目すべきは、中国のリチウム鉱山企業の好調が続くかどうかであり、その重要な要素の1つは、これらの企業が特に海外でより多くの鉱物を獲得できるかどうかである。

リチウムの埋蔵量、供給量の多い地域は、いずれも海外にある。この状況下では、中国のリチウム鉱山企業の命運の一部は海外に握られているということである。

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