自動車スタートアップ企業の「理想汽車」、米ナスダックに上場

NIO(蔚来汽車)に続き、理想汽車は7月30日に、米ナスダックで上場し、米国で上場する2社目の中国自動車スタートアップ企業となる。

理想汽車のコードは「LI」で、米国預託株式(「ADS」)9500万株を初めて公募し、1株当たり11.50ドルの価格で発行された。今回のIPO価格設定は1株当たり8~10ドルの価格設定指導区間を上回っている。この試算によると、理想汽車の時価総額は約100億ドルに達している。

今回の理想汽車IPOの引受業者にはゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、UBS、中金公司が含まれる。

理想汽車は2015年7月に設立され、前身は「車和家」(CHJ Automotive)で、創業者である李想氏が設立し、2019年6月に理想汽車に名称を変更した。公開された資料によると、2015年から現在まで、理想汽車は累計9回の融資を完了し、累計融資額は120億元を超え、Dラウンド融資後の評価額は40億5000万米ドルだった。

資料によると、理想汽車の2018年の純損失は15億3000万元、2019年の純損失は24億3000万元で、2年間の純損失は39億6000万元だった。今年第1四半期、自動車の売上総利益は6828万8000元、売上総利益率は8.02%で、うち自動車販売の売上総利益率は8.45%だった。今年第2四半期、理想汽車の粗利益率は前四半期の8%から13.3%に上昇し、損失は前四半期の7710万元から7520万元に縮小した。また、キャッシュフローは4億5200万元だった。創業者兼CEOの李想氏は今年4月、同社はすでに3月にキャッシュフローのプラス化を実現しており、現在、同社の資金は今後1年間の運営資金需要を満たす見込みだと表明していた。

現在、理想汽車はレンジエクステンダー付きEV「理想ONE」の1車種のみで、公式に発表されたデータによると、理想ONEの納車台数は1万台を超え、うち第2四半期は6604台に達し、第1四半期の2896台から128%増加した。現在、理想汽車は全国に21カ所の小売店、18カ所の配送センター、17カ所のサービスセンターがあり、700人以上の販売スタッフとサービススタッフを擁している。

「理想ONEはNIO es8と同じクラスだが、es8より安いのでよく売れている。しかし、いまは各社のモデルチェンジが速く、理想汽車が1車種だけでは、今後の販売台数を維持することは困難。また、独自のレンジエクステンダー付きEVは市場ではマイナーすぎる。バッテリーの価格低下に伴い、この技術パラダイムの優位性は大幅に弱まり、システムの複雑さも加わり、その車種の見通しはあまりよくない」との見方もある。


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