研究成果:DiDiはドライバーと乗客に1305億元の利益をもたらす

中国人民大学漢青経済・金融高級研究院は23日、「シェアリングモビリティ経済の社会的価値」に関する学術シンポジウムを開催した。会議では、中国人民大学漢青経済・金融高級研究院のチームが「シェアリングモビリティ・プラットフォームの社会的余剰の試算研究報告」を発表した。研究によると、2016-18年、DiDiの「滴滴出行」プラットフォームは1304億9000万元以上の社会的余剰を生み出し、四川省成都市の1年間の財政収入に相当する。

「報告」の主な結論を抜粋すると以下のようになる。

1.「滴滴出行」は2016-18年の3年間で累計1304億9000万元以上の社会的余剰を生み出した。平均的には、取引1件につき5.4元の消費者余剰と2.5元の生産者余剰が発生した。

2.消費者余剰と生産者余剰は概ね2:1の関係にある。「滴滴出行」は消費者(乗客)に886億4000万元、生産者(ドライバー)に418億5000万元の余剰をもたらした。

3.ネットワークの規模効果は乗客に巨大な価値をもたらした。「滴滴出行」は乗客の移動時間を17億時間以上節約し、乗客に768.5億元の価値を作り上げたことに相当する。

4.兼業ドライバーの方が高い価値創出率を持っている。兼業ドライバーはプラットフォームに31.9%の価値だけ提供しているが、主に交通量がピーク時の輸送力を提供しているため、兼業ドライバーが10万人増えるごとに、乗客の平均待ち時間が13.2秒低下し、プラットフォーム全平均の8.7秒を大幅に上回ることが分かった。

5.1級都市の社会的余剰の創出効果は最も大きい。都市階級別に見た平均社会的余剰規模は、1級都市(88億4000万元)>2級都市(43億7000万元)>3級都市(1億500万元)だった。このうち、北京市で発生した社会的余剰は最大181億6000万元だった。

同報告によると、「滴滴出行」は主に2つのメカニズムで社会的余剰を作りあげている。

1.ネットワークの規模効果を発揮することだ。シェアリングラットフォームに登録するユーザー数が多くなるにつれ、蓄積されたデータがますます豊富になり、取引が成功する確率とマッチングの効率もますます高くなり、これは典型的なネットワークの規模効果だ。ネットワーク規模の拡大に伴い、取引マッチングの効率が高まり、乗客の待機時間が減少し、車両の空走率が低下し、ドライバーの平均収入も向上した。

2.モビリティの不確実性を低減させる。シェアリングプラットフォームはモビリティの供給量を拡大し、ビッグデータ、機械学習、クラウドコンピューティングなどの技術を応用して需給のバランスをうまく調整すると同時に、相乗りや予約などの技術や機能を追加し、乗客が長い時間待たずに乗車できる確率を高めた。同時に、大量の乗車データと移動ログデータを基に、プラットフォームはディープラーニングを通して需給分布状況を正確に予測し、潜在的な需要のホットスポットと過剰な輸送力を適時に発見し、動的に需給分布をバランスさせ、車両空走率を下げ、ドライバーの収入を高めることができた。


参考記事:http://baijiahao.baidu.com/s?id=1639829040419778773&wfr=spider&for=pc

1123