DiDi、米NYSEに上場、44億ドル調達

 設立9年目のDiDiは、ついに2020年上半期の最終日(6月30日)にNYSEで上場した。

 DiDiの株式コードは「DIDI」で、発行価格はADS 1株当たり14ドルと、ガイダンスレンジの上限に位置する。始値は約16.65ドルと約20%近く上昇し、取引中の株価は一時28%以上上昇したが、Dealogicのデータによると、DiDiの評価額は今回の株式発行で44億ドルを調達し、始値ベースで800億ドルを超える。

 これは、Uberの時価総額940億ドルにはまだ差があるが、Lyftの時価総額を大きく上回り、現在の時価総額で計算すると、DiDiは世界第2位のモビリティ企業になる。

 中国のテクノロジー企業による米国でのIPOとしては、アリババの2014年の250億ドルの株式公開以来、最大規模となるにもかかわらず、DiDiの上場式は、鐘を鳴らす式典も祝賀式典もなく、極めて控えめな形で行われた。

 DiDiによると、今回の調達額の30%は中国以外のグローバル市場での事業拡大に充てる、約30%をライドシェア、電気自動車、自動運転を含む技術力の向上に充てる。ユーザー体験を継続的に向上させるために、約20%が新製品の発売と既存製品の拡大に費やされ、残りは運転資金需要や潜在的な戦略投資などに充てる可能性がある。

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