NIO、UAEでCYVNと戦略的提携!欧州の停滞を打破し中東市場に賭ける

NIOは、10月4日にアラブ首長国連邦(UAE)の政府系ファンドCYVNとアブダビで戦略的提携協定を締結し、現地に先進技術研究開発センターを設立する計画を発表しました。このセンターでは、スマート運転と人工知能技術の研究開発に注力します。

また、NIOとCYVNは現地市場向けの新型車を共同で開発する予定です。UAEはNIOにとって中東・北アフリカ地域における最初の市場となり、同地域での業務運営を今年第4四半期に全面的に開始する計画です。

NIOの創業者であり、董事長兼CEOの李斌氏は、中東および北アフリカ地域におけるスマート電気自動車の市場展望に自信を示しており、CYVNが保有する豊富な現地資源が、NIOの同地域における事業の持続的な成長を後押しすると語っています。さらに、今回の提携はNIOのグローバル化戦略をさらに進展させ、技術革新を加速させるとともに、より革新的なスマート電気自動車技術とユーザー体験を提供すると強調しました。

NIOは地元の政府や企業とも積極的に連携しており、地元の通信会社と協力して高速な5Gネットワークを構築しています。また、現地の大学とも連携し、技術人材の育成にも力を入れています。

近年、NIOのグローバル市場での拡大は必ずしも順調ではありませんでした。NIOはまず欧州を突破口に、高級電気自動車ブランドとしての認知度を高め、そのブランド力を通じて徐々に他の地域にも市場を拡大しようとしています。現在、NIOは欧州の5カ国に進出しており、EL8、ET7、EL7、ET5、ET5T、EL6など複数のモデルを発売しています。また、欧州には56カ所のバッテリー交換ステーションを設置し、60万基以上の第三者充電スタンドと接続、さらに8カ所のNIOセンター、10カ所のショールーム、45カ所のサービスセンターを建設しています。しかし、これまでの多大な投資と努力にもかかわらず、欧州における販売は期待外れの結果となっています。

Schmidt Automotive Researchのデータによると、2024年上半期におけるNIOの西欧市場18カ国のEV登録台数は前年同期比0.9%増の796台で、EVっ市場に占めるシェアはわずか0.1%にとどまりました。

そのため、今回のCYVNとの戦略的提携や中東・北アフリカ地域への進出は、NIOにとってやむを得ない選択肢であったと言えます。

NIOは、まるで登山初心者が世界最高峰を目指して挑戦するかのような状況です。天候や装備、能力、経験が不足しているため、最高峰の登頂に失敗しましたが、既に山道に踏み出し、友人たちに登頂を約束している以上、約束を果たすために、世界最高峰ではなく近くのやや高い丘を見つけて登頂しようとしているようです。

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