中国自動車市場の不安材料:6月の在庫警戒指数上昇と18.4%の販売目標達成率

 中国自動車流通協会(CADA)が発表した最新データによると、今年6月、中国の自動車ディーラーは大きな在庫圧力に直面しています。在庫警戒指数は62.3%に達し、前年同期比で8.3ポイント増加し、前月比でも4.1ポイント上昇しました。これにより、市場には在庫が積み上がっている深刻な状況が浮き彫りになりました。

 さらに、中国の乗用車市場が半年の締めくくりを迎える中で、販売目標を達成したディーラーは18.4%にとどまり、34.8%は販売目標の80%を、13.5%は販売目標の50%以下しか達成できませんでした。市場全体の動向が厳しいことを示しています。

 価格面では、複数の自動車メーカーによる価格競争が続き、新車価格が段階的に下落しています。それに伴い、販売店の台当り粗利益率が低下し、経営圧力が増しています。さらに、大手ディーラーの広匯汽車の株価が下落し、上場廃止のリスクに直面するなど、一部の有名ディーラーグループにも不安が広がっています。

 今後の市場に対する販売店の見通しは慎重であり、下半期の全体的な販売台数は昨年の水準を維持するか、若干減少するとの見方が示されています。この状況を踏まえ、CADAはディーラーに対し、実際の市場ニーズに基づいた理性的な予測を行い、消費者の信頼感を高め、経営リスクを効果的に管理するために、下取りや廃車・更新などの政策の宣伝を強化するよう提案しています。

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