最新情報によると、一汽VWはハイブリッドシステムの研究開発を急速に進めています。この新システムは完全に一汽VWが独自に開発したものですが、具体的な内容はまだ公開されていません。プラグインハイブリッド（PHEV）車には3種類の異なるモデルが含まれ、そのうち2種類はSUVタイプになる見通しです。

　現在の計画では、これらの新型PHEV車は2026年中に天津工場で生産を開始する予定です。また、Jettaブランドも来年に新型AクラスEVセダンを発売し、将来的にはEV 5車種とPHEV車を発表する計画です。

　上汽VWも自社のハイブリッドプロジェクトの推進を急いでいます。上汽VWの傅強・販売市場執行副総経理は、このほど成都モーターショーで、同社がBクラス市場向けのレンジエクステンダー付きEV（REEV）と、Aクラス市場向けのPHEV車の2車種を開発していることを明らかにしました。

　傅強氏によると、これらの新車の外形デザインはすでに確定しており、現在も技術的な詳細を検討しているとのことです。彼らはできるだけ早くこれらの新車を市場に投入することを期待しています。

　傅強氏の発言から、VWの現地合弁会社2社は、ドイツ本社のグローバル戦略を単純に踏襲するのではなく、ハイブリッドシステムの開発において中国市場に適合した戦略を採用したことが分かります。VWグループにはすぐに利用できるハイブリッドシステムはなく、合弁会社への「権限委譲」戦略が反映されています。

　興味深いことに、上汽VWはパワートレインの選択においてREEVの可能性も模索し始めており、これは元VW中国CEOのStephan Woellenstein博士が2020年にこの案に強く反対していたことと対照的です。

　VWグループは2024年に比較的保守的な販売目標を設定していますが、今年7月時点の中国市場での販売台数は予想を下回り、実際の販売台数は前年同期比7.4%減の134.5万台でした。中国市場が占める割合は過去の4割から30.9％に落ち込みました。年間目標を達成するためには、VWは値下げを伴う販売促進で販売台数を増やす必要があるかもしれませんが、それは利幅をさらに圧縮する結果につながるでしょう。

　利益率が低下しているにもかかわらず、VWはハイブリッドシステムの開発を通じて新たな成長ポイントを模索しています。しかし、全体の利益水準を再び引き上げるには、時間と市場からの積極的なフィードバックが必要です。