Weltmeisterの援軍になるか、開心汽車とのM&A意向書に署名

 ベンチャー系自動車新興企業であるWeltmeister(威馬汽車)は、9月10日にApolloによる買収プロセスを自主的に終了することを発表し、そのわずか1日後に新興自動車企業である「開心汽車」とのM&A意向書に署名したことが報道されました。

 開心汽車の前身である「人人汽車」は、2015年にポータルサイト「人人網」の傘下で中古車ディーラーグループとして設立され、当初は自動車金融事業に参入し、2017年には中古車小売事業を開始し、中古車取引サービスに注力して成長してきました。2019年5月にNASDAQに上場し、国内2社目の米国上場中古車企業として成功を収めました。

 開心汽車は2021年8月に新エネルギー車部門を設立し、本社を安徽省宿州市に移し、新エネルギー車の研究開発、生産、マーケティングに従事するチームを編成しました。さらに、今年8月には米国の中国資本の新エネルギー車メーカーMORNING STAR社を買収して、新エネルギー車製造分野に本格的に参入しました。

 開心汽車によるWeltmeisterの買収に関するニュースが報じられた当日、開心汽車の株価は1株当たり0.274ドルと、前日比6.20%上昇しました。資本市場は、Weltmeisterが長年にわたり蓄積してきた新エネルギー車の研究開発・生産資源と販売ネットワークを高く評価しているようです。

 9月11日の発表で、開心汽車は「Weltmeisterはインダストリー4.0規格のスマート製造拠点2カ所、温州生産拠点、黄岡生産拠点を持っています」と強調し、Weltmeisterは自動車製造の新勢力の先駆けであり、スマート製造拠点と新エネルギー自動車生産の資格を併せ持つ代表的なメーカーで、自動車製造の新勢力の中で全産業チェーンのデジタル化を初めて実現した自動車メーカーであることを述べました。

 業界関係者によれば、「双方は現時点で意思合意に署名した段階であり、M&Aにはまだ不透明だ」と述べ、さらに、「開心汽車は買収の詳細を発表していないため、Weltmeisterが「(Apolloのような)バイサイド」方式で、米国での上場を目指す可能性も考えられる」との分析が示されました。

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