XpengとVWが新たな電子電気アーキテクチャを共同開発、EUの関税政策が技術提携に影響?

7月22日、Xpeng(小鵬)とVW(フォルクスワーゲン)は、電子・電気アーキテクチャ技術戦略提携の共同開発協定を締結したと発表しました。これは、4月に両社が締結した提携枠組協定をさらに具体化させたものです。新協定に基づき、両社はVWが中国で生産するCMPとMEBプラットフォームに適した電子電気アーキテクチャ(CEA)を共同開発し、2026年から中国で生産されるVWの電気自動車モデルにこのアーキテクチャを導入することを目指しています。

新たに共同開発される電子・電気アーキテクチャは、システムの複雑さを減らし、コスト効率を高めるとともに、VWの中国市場向け車種のデジタル化を加速し、コネクテッドカー時代への移行を促進します。

共同開発を推進するために、両社は広州市と合肥市に共同開発プロジェクトチームを設立し、24カ月以内にこの新しいアーキテクチャを搭載した初の車種を発売する予定です。XpengとVWはさらなる提携の機会を模索し、新アーキテクチャの応用範囲を拡大することを目指します。

Xpengの何小鵬董事長兼最高経営責任者は、「今回の提携は、双方の長期的な戦略的パートナーシップの重要なマイルストーンであり、両社の緊密な協力により、著しい進展が見られています。提携範囲のさらなる拡大を期待しています」と述べました。VW(中国)のベレド董事長兼最高経営責任者も、双方の提携が大きな潜在力を示していると強調し、「この新しいアーキテクチャは、中国市場におけるVWの重要な技術基盤となるでしょう」と述べました。

一方で、EUは、VWやBMWの輸入車に対しては特別扱いをする可能性があります。EUは中国の自動車メーカーに最高37.6%の関税を追加課す一方で、VWとBMWが中国で生産し、欧州に輸入する電気自動車の関税引き下げも検討しています。もしEUがこの欧州メーカーの中国現地生産車に対して関税を引き下げれば、関税政策における初の例外措置となり、この政策動向はXpengとVWの提携にも新たな不確実性をもたらします。すなわち、中国メーカーと欧州メーカーの技術提携で生産された自動車にどのような関税措置が適用されるかが注目されます。このことは、両社にとどまらず、中国と欧州の自動車産業チェーンの今後の協力に深い影響を与えるでしょう。

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