いじめられっ子のDiDi、2022年売上19%減、米国上場廃止後初の決算発表

 DiDiは4月29日に2022年の決算報告を発表した。報告書によると、売上が前年同期比19%減の1,408億元となり、純損失は前年同期比52%縮小の238億元となった。事業別に見ると、国内事業の売上は2021年の1,605億元から2022年の1,259億元に、22%減少した。グローバル事業の売上は2021年の36億元から2022年の59億元に62%増加した。その他の事業収入は2021年の97億元から2022年には7%減の90億元となった。同社の総売上の89%を国内業務が占め、4%をグローバル事業が占め、その他の事業が7%を占めている。

 報告書によると、2023年3月には1日平均4,500万件の注文実績を達成した。うち、国内事業は2,820万件、グローバル事業は660万件、二輪車、エネルギー、貨物輸送、金融などを含むその他の事業は1,020万件であった。

 2023年3月31日までの12カ月間、DiDiは世界で5.87億人の年間アクティブユーザー、2,300万人の年間アクティブドライバーを抱えており、うち国内事業においては4.11億人の年間アクティブユーザーと1,900万人の年間アクティブドライバーを含む。

 DiDiは2021年6月30日、米ニューヨーク証券取引所に上場し、時価総額は一時860億ドルに達した。ところが、上場からわずか2日で、DiDiは中国のサイバーセキュリティ審査弁公室からセキュリティ審査を受け、APPの新規ユーザー登録停止が命じられた。

 150日以上の政府当局による審査を経て、2021年12月3日にDiDiは上場廃止を発表し、2022年6月には米ニューヨーク証券取引所から上場廃止された。その後、DiDiは巨額の罰金を受け、2023年1月16日にAPPの新規ユーザー登録の再開を許可された。

 今回は、DiDiが上場廃止後、公式に発表された初めての年次報告書となる。

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