千尋SIは国際機能安全認証を取得し、今年からL3クラスの自動運転量産車にサービスを提供へ

4月7日、アリババ傘下の千尋位置網絡有限公司(Qianxun Spatial Intelligence Inc.、以下、「千尋SI」)は、IEC61508とISO26262の機能セキュリティ認証を取得し、この2つの認証を同時に取得した世界で唯一の高精度測位サービスプロバイダーになったと発表した。

これは、千尋SIが国際的に認められた機能安全生産システムを持っていることと、このシステムに基づいた製品=千尋SI自動運転サービス(以下は「FindAUTO」)は、工業分野と自動車分野の国際機能安全基準に適合していることを示している。

機能安全とは、設備またはシステムの「免疫機能」に相当し、設備またはシステムが適時に故障を検出し、保護または是正措置を発動し、人命被害、財産損失または環境汚染などの受け入れられない危険事件の発生を防止または軽減する能力を指す。自動車のADASや自動運転関連のアプリケーションでは、機能安全に不可欠な標準認証が必要である。

今回、スイス・ジュネーヴに本拠を置き、検査、検証、試験、および認証を行う世界最大規模の認証企業Société Générale de Surveillance SA(以下はSGS)は、FindAUTOに対して全面的な認証を行い、認証の結果、このシステムのクラウドサービス部分は、IEC61508基准SIL-2安全総合等級に符合し、端末ソフトウェア部分では、ISO26262規格ASIL-Bのセキュリティ統合レベルに達している。

千尋SIは、正式に機能安全管理システム認証プロジェクトを開始してから、1年余りの間に、IEC61508、ISO26262標準に合致する製品安全ライフサイクル管理システム、設計開発ツールチェーン、テスト検証ツールチェーンを構築したうえ、FindAUTOでそれを実施し、現在正式に対外サービスを提供している。

測位システムは、自動運転車が現在位置している車線を正確に判定し、その後の運転行動を正確に判定するための前提条件だ。「自動運転車にとって、高精度測位が重要なデータサービスであり、正確さだけでなく、信頼性と安全性も必要であり、機能の安全性が重要な役割を果たす必要がある。FindAUTOはIEC61508、ISO26262の標準をクリアし、量産に向けた高精度測位の応用が成熟したことを示している」と千尋SIのスマート運転事業部総経理の年力飛氏は述べた。

現在、FindAUTOは一部の自動車メーカーに利用され、今年からL3とそれ以上の自動運転機能を備えた量産モデルで運用を開始するという。


参考記事:http://auto.gasgoo.com/news/202004/8I70170711C601.shtml

1357