20万トンの退役電池、「闇市場」に流入

新エネルギー自動車産業の重要な一環として、使用済み電池の回収にはリスクが潜んでいる。業界関係者によると、2020年までに中国の退役動力電池は累計約20万トンで、多くは、小規模な町工場などの非正規ルート経由で「闇市場」に流入し、安全と環境上のリスクをもたらしている。新エネルギー車の「爆発的成長」による「爆発的汚染」をどのように回避するかは警戒すべきである。

ある中古車市場の従業員は記者に対し、「これらの使用済み電池は依然として比較的大きな経済的価値があり、多くは、専門的な電池分解設備を持っていない業者や町工場に流入している」と述べた。

中国汽車技術研究センターのデータによると、2020年の中国の退役動力電池は累計約20万トン、2025年までに約78万トンとなる。電池回収を確保するため、工業情報化部は2018年に「新エネルギー自動車動力蓄電池回収利用管理暫定弁法」を発表し、自動車生産企業に動力蓄電池回収の責任を負わなければならないと要求した。2018年から現在までに、計27社の企業が工業情報化部の「新エネルギー自動車使用済み動力蓄電池総合利用業界規範条件」に適合するリストに入っており、俗に「ホワイトリスト」と呼ばれている。

記者によると、多くの完成車メーカーではすでに電池回収業務が確立されている。しかし、動力電池の多くは、正規のルートからリサイクル業者に流入しておらず、資質がなく、環境対策が不十分な町工場に高価で「買い占め」されているのが現状である。

退役電池には少なからぬ価値があり、例えば5万元の動力電池は退役後も1万元以上の価値がある。記者は、ネットオクションの「閑魚」プラットフォームで検索したところ、表示価格が数千元の中古リン酸鉄リチウム電池の出品に156人が「欲しい」ボタンをクリックしている。

「使用済み電池はお金に変えられるので、完成車メーカーが実際に回収した使用済み電池はそれほど多くない」とGAC(広汽)総経理の馮興亜氏は述べた。

専門家によると、1枚20グラムの携帯電話の電池は1平方キロメートルの土地を約50年汚染する。より大きく重い電気自動車の動力電池は、ニッケル、コバルト、マンガンなどの重金属を含み、電解液中の六フッ化リン酸リチウムは空気中で加水分解して五フッ化リン、フッ化水素などの有害物質を発生しやすく、環境汚染の潜在的な危険をもたらす。

ある動力電池回収業者は、2021年には48万トンの動力電池が廃棄されると予想しているが、業界内では、正規のルートでリサイクル業者に流入するのは、半分以下の20万トン前後しかないとの見方が一般的である。


参考記事:https://auto.sina.com.cn/zz/hy/2021-04-14/detail-ikmxzfmk6681434.shtml

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