国軒高科、非三元系で業界初の1000KMの航続が可能な新型電池を発表

動力電池メーカーの国軒高科(Gotion)は5月19日、自社主催の第12回テクノロジー大会で、独自に開発したLFMP系のL600「啓晨」電池セル及び電池パックを発表した。

LFMP(リチウムマグネシウムリン酸鉄)は、LFPにマンガン添加で電池のエネルギー密度が向上したもので、LFPと同じ構造である。

発表によると、マンガンを混ぜたことで電池材料の新たに刷新され、同セルに基づいて作られた「啓晨」電池パックにも、多くの新技術が採用された。これにより、エネルギー密度は190Wh/kgであり、1000KMの航続が可能となった。これは、NCM(ニッケル・コバルト・マンガン)なしでも千キロの航続が可能になった、業界内での先駆的な製品となった。

また、自社開発の断熱材料により、18min1500回の急速充電を実現し、1200℃の高温にも耐えられると報告されている。

「啓晨」電池パックはサンドイッチ構造の両面液冷技術と最小限の設計構想を採用しており、電池パックの構造部品の数を45%減少させ、構造部品の重量を32%削減した。この最小限の電気設計構想により、電池パックのワイヤーハーネスの長さも以前の26%に減少し、もともとの303メートルのワイヤーハーネスから80メートルにまで縮小した。その結果、体積効率は76%に達して、電池パックのエネルギー密度は190Wh/kgに達し、現在の市場での三元電池エネルギー密度を上回ることとなった。

つまり、三元系電池システムを採用しない前提で、国軒高科の「啓晨」電池パックは、業界初の1000キロの航続が可能であり、さらに18分間で1500回のフルタイム急速充電を実現したということである。


参考:こちらの動画をご参考ください。

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