電池向け炭酸リチウム価格急落、転換点を迎えるか

一部のメディアが上海有色網のスポット価格を調べたところによると、2022年末に電池向け炭酸リチウムのスポット価格は加速的に下落し、12月26日にはさらに1.5万元/トン下落した。12月30日現在、国産電池向け炭酸リチウムのスポット価格は49.9-52.5万元/トンに下落し、平均価格は51.2万元/トンで、12月23日より3.4万元/トン下落し、6.23%下落した。

2023年1月4日の最新のスポット見積もりでは、電池向け炭酸リチウムのスポット見積もりが49-51.8万元/トン、平均価格は50.55万元/トンで、下落が続いている。

炭酸リチウムの最近の下落加速の理由については、ゼロコロナ放棄に伴う防疫政策の混乱や補助金の後退による影響が主な要因である。それに加えて、自動車購入需要が弱まり、2023年に入って様子見ムードが広がり、前年年末の駆け込み需要が期待レベルに届いていないことを受け、電池メーカーは生産計画を縮小し、在庫消化に注力している結果、川上の原材料サプライヤーは、値下げ販売を余儀なくされる一方、来たる旧正月休暇はずっと自動車販売の閑散期であり、需要はさらに下方修正され、在庫の取り崩しが基調になると専門家が分析している。

業界関係者は、2022年年央の炭酸リチウム価格の上昇が異常であり、投機的な要素が含まれると見ている。原材料価格の急上昇に伴い、参入者が増えて、供給が増え続けるため、2023年には価格が下がりつつけるも、2020年以前の水準に戻ることはないとの見方はある。

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