米国での中国自動運転企業のテストに、米議員が警戒

 最近、米国での中国自動運転企業のテストに関して、米議員たちが懸念を示しました。議員らは、中国の自動運転企業が一方的に大量のデータを収集していることが米国の秘密を漏洩させかねない危険性があるとして、透明性を求めています。

 米国で代表的な自動運転テスト地域はカリフォルニアで、ここで許可を得ている企業はGoogle、WaymoやGM Cruiseなど約40社があり、そのうちの10社が中国企業で、全体の25%を占めると報じられています。これは無視できない影響力といえるでしょう。

 米下院エネルギー・商務委員会のCathy McMorris Rodgers委員長と中国担当特別委員会のMike Gallagher委員長を含む立法者は、中国の自動運転企業10社に対し、11月29日までに米カリフォルニア州または他の地域で配備された自動運転車が収集したデータについて詳細な説明を求める書簡を送ったと伝えられています。この書簡には、米国には現在、これらの情報を保護する包括的なデータプライバシーおよびセキュリティ法がないため、これに関する透明性を提供するよう企業に求めているとの立場も述べられています。

 書簡によれば、2022年11月までの12カ月間に中国の自動運転車企業がカリフォルニア州でテストした走行距離が45万マイルを超えたことが明らかにされており、米国議員はこれにより中国が米国のデータプライバシー・セキュリティー法の欠如を利用し、機密情報にアクセスする可能性に懸念を示しています。

 さらに、現在自動運転の研究開発を行っている米国企業が中国でテストを行うことは認められていない一方、中国の自動運転企業は米国の道路を走行しています。このような不公平な競争は是正しなければならないとの声も上がっています。

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