CATLは第3位に転落、世界の動力電池市場ランキングの上位入れ替わり

 エネルギー及び二次電池の調査コンサルティング会社のSNE Researchが5月7日に発表した最新報告書によると、2020年第1四半期には、世界の電気自動車用バッテリーの市場ランキングの上位が入れ替わった。

 3年連続で業界1位のCATLは日韓勢に負け、17.4%で3位だった。一方、LG化学は、シェアが27.1%と過去の2倍以上拡大して1位になった。パナソニックは25.7%シェアで2位に続いた。

 今年第1四半期、LG化学の世界動力電池搭載量は5.5GWhだったが、昨年同期は2.5GWhにとどまった。

 韓国の大手電気自動車電池メーカー(LG化学、サムスンSDI、SKI)3社のシェアは、2020年第1四半期には37.5%に跳ね上がったが、2019年同期には16.4%にとどまった。

 LG化学がトップの座についたのは、中国国産テスラModel 3のお陰だ。

 新型コロナウイルス感染の影響で世界の自動車市場が不況に陥っている。しかし、テスラのMedel 3の世界販売台数は2020年第1四半期に前年同期比13.6%増となった。

 LG化学は今年、ついに念願通りにテスラのサプライチェーンに組み込まれた。海外メディアの報道によると、テスラは2月に中国工場で生産したModel 3はすべてLG化学が供給する動力電池を使用している。

 テスラが上海で現地生産を実現した後、南京に建設されたLG化学のバッテリー工場は地理的優位性が目立つようになった。なぜなら、テスラの旧友であるパナソニックは、中国に円筒形電池の生産ラインを持っていない。

 これに先立ち、マスク氏は投資家会議で、バッテリーパックの選択には円筒型のバッテリーを使用し続けることを明らかにした。バッテリーの特性を変えると車全体の構造が大きく変わるからだ。一方、LG化学は円筒型電池の開発をあきらめていない。

 長期的に角形電池技術に注力してきたCATLは、テスラのサプライヤーに選ばれたものの、テスラは電池パックや電池管理システムなどの再設計に一定の時間を要するため、具体的な進展はLG化学より時間がかかる。

 また、疫病の影響で動力電池業界自身も独善できなくなっている。2020年第1四半期、中国の新エネルギー自動車用動力電池の搭載台数は前年同期比53.8%減の5.86ギガワットのみとなって、CATLやBYDなどの中国勢のシェアも縮小した。


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