ナスダックに上場したLiDARメーカーのHesai、初戦で敗退

今年2月にナスダックに上場したばかりの中国LiDARメーカーのHesai(禾賽科技)は、初の財務公告を発表した。それによると、同社2022年第4四半期の売上高は4.1億元で、前年同期比56.6%増加したが、純損失は1.35億元で、前年同期の7,000万元から約2倍増加した。

2022年のHesaiの売上高は12億元で、前年同期比66.9%増加したが、純損失は2021年の2.45億元から3億元に増加した。

Hesaiは、ADAS LiDAR製品の利益率が低いことと、工場の稼働率の低下が原因であると説明しているが、発表当日、Hesaiの株価は15.24ドルと13%急落し、発行価額の19ドルを割り込み、最高値の30.36ドルからほぼ50%下がった。

Hesaiの顧客リストには、理想汽車、HiPhi(高合汽車)、長安、上汽、集度(百度と吉利の合弁会社)などの自動車メーカーと、AutoX、Aurora、Zoox、TuSimple、NVIDIA、Nuro、美団、百度、Pony.ai(小馬智行)、WeRide(文遠知行)などの自動運転テック企業が含まれている。

多くの自動車メーカーは最近、収益目標やコスト削減をより真剣に考え始め、LiDarの搭載を躊躇したり、限られたハイエンドモデルにしかLiDarを搭載しないため、台数拡大に限界がある。自動運転テック企業も事業縮小傾向にある。自動運転の事業化への期待は何年も続いているが、投資家への約束は果たされず、むしろ赤字の拡大が続いている。自動運転の「素晴らしいお話」に対して投資家が忍耐力を失いつつあり、自動運転テック企業は規模縮小や開発ペース減速などで対応せざるを得なくなり、HesaiをはじめとするLiDarメーカーに甚大な影響を与えている。

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