新排出基準導入前の販促効果が鈍化、7月の乗用車市場は前年比・前月比で落ち込む

 8月8日、全国乗用車情報連席会(以下、乗連会)が発表したデータによると、今年7月の乗用車市場の小売台数は177.5万台でした。これは前年同期比で2.3%減少し、前月比では6.3%の減少となりました。そして、1月から7月までの累計乗用車市場の小売台数は1,129.9万台で、前年同期比で1.9%増加しました。

 7月の乗用車市場の小売は前年比、前月比いずれも減速していることについて、乗連会は、「7月には新しい排出基準である『国6b』が導入され、これにより上半期の販促による販売増の勢いが鈍り、7月からは緩やかな成長期に入ったため、販売の市場へのインパクトが弱まった」と説明した。また、下期はもっと減速する可能性があるとの見方を示した。

 7月の新エネルギー車市場の小売台数は64.1万台で、前年同月比で31.9%増加しましたが、前月比では3.6%減少しました。新エネ車の国内市場浸透率は7月に36.1%となり、前年同期の26.8%から9.3ポイント上昇しました。

 地場ブランドは、7月の小売台数が前年同月比15%増、前月比1%増の94万台となりました。この月の国内小売市場における自主ブランドのシェアは、前年同期比5.8ポイント増の53.2%となり、今年1月から7月までの期間でも、自主ブランドの累計シェアは前年同期比4.4ポイント増の50%に達しました。

 一方、合弁ブランドの状況を見ると、7月の主要な合弁ブランドの小売台数は59万台で、前年同月比28%減、前月比11%減となりました。このうち、ドイツ系ブランドの小売シェアは20.8%で、前年同期比0.8%減少。日系ブランドの小売シェアは15.8%で、同5ポイント減少しました。一方、米系ブランドの小売シェアは同0.7%増の7.7%となりました。

 新エネ車メーカーの卸販売台数が1万台を超えた企業は合計で15社(前月比で2社増加、前年同期と比べて1社減少)あり、これにより新エネルギー乗用車全体の88.1%(前月は82.7%、前年同期は83.4%)を占めました。

 具体的なメーカー別の内訳は以下の通りです。BYDが261,105台、テスラが64,285台、広汽AIONが45,025台、吉利汽車が41,014台、長安汽車が36,897台、上汽通用五菱が34,531台、理想汽車が34,134台、長城汽車が28,896台、上汽乗用車が23,750台、NIO(蔚来汽車)が20,462台、LeapMoterが14,335台、上汽VWが13,378台、Xpeng(小鵬汽車)が11,008台、NETAが10,039台、上汽GMが10,021台。

 7月の新エネルギー乗用車の輸出台数は前年同月比80%増の8.8万台で、前月比6月比26%増。これにより、乗用車の輸出全体の27%を占めました。この輸出データを見ると、テスラ中国だけでなく、BYDやSAIC(上海汽車)などの地場ブランドも存在感を増しています。

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