新エネルギー自動車市場は半年で4割減、競争構図も変わりつつある

乗連会(乗用車市場情報連席会)は7月8日、2020年6月の全国乗用車生産販売データを発表した。このデータは業界の期待とおり自動車市場全体の好転傾向を示している。6月の卸売販売台数は前年同月比0.9%増の170万台と2カ月連続でプラス成長を維持した。一方、2020年1-6月の乗用車卸売販売台数は前年同期比22.9%減の766万台となり、2019年上半期と比べて222万台減少した。

減少した222万台には、新エネルギー乗用車の24.64万台が含まれており、乗用車全体の回復が顕著であるのに比べ、新エネルギー車市場は明らかに同調していない。1-6月の新エネルギー自動車の卸売台数は前年同期比42.85%減の32.86万台だった。新エネルギー乗用車卸売販売台数の前年同期比の落ち込み幅は4月に16%まで縮小した後、2カ月連続で再び拡大し、5月は前年同期比マイナス25.8%、6月は同マイナス34.9%となり、過去6カ月の前年同期比の落ち込みは逆U字型となっている。

クラス別では、新補助金政策の傾斜方向と一致し、新エネルギー乗用車のハイエンド化傾向が顕著となっている。乗連会の分析によると、6月の電気自動車のハイエンド化傾向は明らかで、Aクラス以下の電気自動車は前年同期比56%減、Bクラス以上は同比8倍増加した。

電気自動車のハイエンド化は2018年からすでに始まっており、2018年6月から、新しい新エネルギー補助金政策の実施に伴い、ミドル・ハイエンド車種が増え始めた。

クラス別市場の変化の背景には、新補助金政策のハイエンドへの傾斜以外に、新エネルギー自動車メーカー間の競争構造の急激な変化も指摘されている。今年3月から、「100%外資と合弁メーカーのパフォーマンスが強い」という言い方は乗連会の新エネルギー自動車市場に対する分析の中で繰り返し現れており、同時にNIO、理想汽車などのスタートアップ企業のパフォーマンスが際立っていると評価されており、海外勢とベンチャー勢は新エネルギー自動車市場における2大勢力となっている。

象徴的な出来事として、テスラは5月に中国の新エネルギー自動車市場の首位となった後、6月には引き続き勢いを増し、EV市場で23%のシェアをとった。これはEV市場で4台のうち1台がテスラであることを意味する。乗連会は、下半期もテスラは引き続き増加傾向を維持すると予想している。また、5月の新エネルギー車ランキングでは、かつて覇者だった北汽新能源(ローエンドEVのトップメーカー)が姿を消し、上汽GM、華晨BMW、上汽GM五菱、一汽VWの合弁勢がランクインした。合弁メーカーのプラグインハイブリッドの技術優位性も、このセグメント市場の大幅な上昇を直接牽引している。

自動車スタートアップ企業は明暗が分かれている。NIOなどのトップ・ランナーは販売台数を伸ばしている。最新の発表データによると、NIOの6月の販売台数は3740台と前年同期比179%増加した。Weltmeister(威馬汽車)は前月比35%増の2028台で、4カ月連続の増加となった。


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