2023年BYD販売分析: 地域別・クラス別・販売動向の概観

 新エネ車情報サイト「第一電動」は、公安省の自動車保険加入データに基づいて、2023年のBYDの販売地域に関する分析記事を掲載しました。記事によれば、2023年、BYDの販売台数は前年比51%増の239万台となり、市場占有率は3ポイント増の33%に達しました。

 パワトレ別では、プラグインハイブリッド車が110万台、純電気自動車が129万台を販売しました。

 個人向けの販売は206万台を超え、前年同期比50%増加しました。レンタル・リース市場も17万台を超え、前年同期比55%増加しました。法人向けの販売台数は22万台を超え、前年同期比136.6%増加しました。ただし、これらを合計すると246万台となり、発表の239万台と一致しませんが、それについての説明はありませんでした。

 クラス別では、C、B、A、A0、A00クラス別の販売台数は、それぞれ21万台強、26万台強、139万台強、31万台強、22万台強であり、それぞれのクラスに占めるシェアは、18.1%、14.6%、53.5%、45.6%、23.9%です。特にAクラス以下では、圧倒的な存在感を示しています。

 地域別に見ると、一線都市(注1)は27.7万台で、BYD全体の12%を占め、一線都市市場のシェアの27%を占めました。

 新一線都市(注2)は60万台を超え、BYD全体の25%、新一線都市市場のシェアは29.8%を占めました。

 二線都市と三線都市を合わせると50万台を超え、BYD全体の20%以上を占めました。うち、第二線都市と第三線都市市場のシェアはそれぞれ30.7%と36.9%です。

 四線都市と五線都市はBYD全体の14%、6%を占め、四・五線都市市場の40%以上の市場を占めています。

 以上を総合すると、BYD自社の地域構成比では、新一線都市の割合が最も高く25%、次いで二線都市と三線都市が20%以上、一線都市と四線都市が12%以上、五線都市が最も少ないことがわかります。地域別市場全体に占めるBYDのシェアを見ると、四線都市と五線都市のシェアが最大で40%を超え、次いで三線都市が36.9%を超え、二線都市が30.7%、新一線都市が29.8%、一線都市が27.1%でした。

 2023年の年間卸売販売台数が301.3万台に達しましたが、2023年のBYDの輸出台数は24万台で、国内販売は236万台であるとすると、2023年のBYDの国内流通在庫は38万台となります。

 BYDの急激な成長は2021年から2023年にかけて、単月平均販売台数が4.4万台から20万台近くに急増しました。2024年にはBYDの年間販売台数が450万台の目標が立てられると予想されています。また、数多くの新しいモデルの投入により、BYDが成長を続けることが期待されます。

注1:「一線都市」とは、全国的な政治・経済活動などの社会活動で重要な地位にあり、指導的役割を備え、波及力・牽引力をもった大都市であり、通常は北京、上海、広州、深センを指します。

注2:2013年より「新一線都市」という概念が現れ、複数の領域で競争優位性のある成都市、杭州市、南京市、武漢市、天津市、西安市、重慶市、青島市、瀋陽市、長沙市、大連市、アモイ市、無錫市、福州市、済南市の15都市が選出されました。

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