BYD、メキシコに電気自動車工場新設を検討、北米市場への進出を加速

BYDは北米市場への進出に向け、メキシコに電気自動車工場を建設する計画です。

2月14日、ロイターが日経の情報を引用したところによると、BYDはメキシコに新たな電気自動車工場を設立することを検討しており、これをもとに米国だけでなく世界市場への本格進出を目指しています。同社は電気自動車のサプライチェーンに対するコントロール能力、独自の研究開発能力、多様な製品ラインナップ、および高い製品力を有しています。

USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)では、対米輸出車の75%以上の部品を北米で調達して免税の恩恵を受けることが義務付けられています。そのため、メキシコ工場の設立はBYDにとって米国市場に進出するための好条件となっています。また、メキシコは北米自動車産業の川上として、豊富な金属鉱物および人材資源を有しており、中国の自動車輸出にとって重要な目的地の一つとなっています。

BYDは2023年3月にメキシコの乗用車市場に正式に参入し、漢、唐、ATTO 3、DOLPHIN、SEAL、宋PLUS DM-iなどの製品を次々と発売しています。

BYDメキシコ支社の総経理によると、海外生産は国際ブランドに欠かせない必要な要素です。この動きは、中国の自動車メーカーの国際市場進出の一環でもあります。また、BYDメキシコの責任者Zhou Zhou氏によると、メキシコは大きな潜在力を持つ重要な市場であり、工場建設は対米輸出コストの削減につながると述べています。

メキシコは電気自動車生産国として人気があります。BYDのほか、キア、BMW、ステランティス、テスラなどもメキシコでの電気自動車の生産を検討しています。メキシコでの工場建設決定は、中国から直接米国に電気自動車を輸出することに伴う地政学的リスクを回避するためでもあります。BYDのメキシコでの生産拠点設立計画が進む中、北米市場への進出に向けた野心が透けて見えます。

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