トーナメント加速、新勢力のAiways(愛馳汽車)もピンチか

 5月10日、ベンチャー系自動車新勢力のAiways(愛馳汽車)の人事部は社員に「4月の給与支給の遅延に関する通知」というメールを配信し、同社は現在直面している資金面の課題を鑑みて、4月の給与支給を再び遅延する決定をせざるを得ないことを表明した。

 また、メールでは4月の社会保障や積立金を正常に支払うかどうかは明らかにされていない。最近、Aiwaysの従業員が集団労働仲裁を申請しているとの情報もあった。

 上海本部の従業員は在宅勤務と命じられたため、Aiwaysは公式に「電気系統の一時点検、メンテナンスのため、5月6日17:00に正式に停電・修理する」と理由を挙げている。しかし、ネット上で伝えられた本当の原因は、支払いを滞納し、強制的に停電させられたためだと言われている。

 一部のユーザーによると、Aiwaysのアプリを開くと、トップページの投稿がすべて空になっている。また、「サービス」、「パートナー」、「生活」といったいくつかの大きなタスクバーも開くことができなくなったことがわかった。

 さらに、報道によると、江西省上饒にあるAiwaysの自社工場は5月15日から5月31日まで振替休日を手配すると発表した。つまり、すべての従業員を強制的に休暇状態にするということである。

 Aiwaysは2017年に設立され、創業者の付強氏は一汽VW、北京ベンツ、ボルボで勤務した経験を持ち、ボルボ(中国)販売有限公司のトップを務めました。Aiwaysは中国で最初に量産・納車を実現した新興自動車メーカーで、年産15万台の工場を持ち、2車種を生産していたが、発売以来、販売台数の不振が続いていた。

 公開データによると、Aiwaysの2020年の販売台数は2600台であり、2021年は3011台であった。同社は中国で最初に欧州市場に参入した自動車メーカーでもあるが、国内市場と同様に販売台数が振るわない状況が続いている。今年の第1四半期では、Aiwaysの累計販売台数は536台であり、前年同期の564台とほぼ同じであった。

 長安汽車の会長である朱華栄董氏は、「自動車業界は競争がますます激しくなり、トーナメントが加速している」と述べたうえ、「過去3年間には既に75のブランドが閉鎖され、今後2-3年で60-70%のブランドが倒産に直面するであろう」と予想した。

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