新車発売を間近に控えたシャオミ汽車、マーケディング責任者の退職により出だしでつまずくか

 シャオミCEOの雷軍氏はこのほど、シャオミ汽車の最新状況について、自動車製造は予想以上に進展しており、冬季テストを順調に完了しており、来年上半期の量産を予定していると紹介した。

 しかし、最近シャオミ汽車のマーケティング責任者である周鈃氏が急に退職したことが、業界内で広く注目を集めている。

 周氏はこれまで長期にわたり上汽GM五菱に勤務し、同社のブランド市場総監、販売会社副総経理などを務めてきた。周氏はこれまで、同社のヒットモデル「五菱宏光MINI EV」の販売を携わって、MINI EVの成功を導いた人物である。

 2022年8月、周氏はシャオミ汽車に入社し、マーケティング責任者に任命された。

 だが、入社からわずか7カ月で周氏は急に退職した。周氏が退職したのは、シャオミのようなインターネット企業の環境になじめなかったことや、チームのすり合わせ問題が関係しているのではないかとの見方もある一方、周氏の考え方ややり方は、シャオミ汽車と異なったとの見方もある。

 シャオミ汽車が発表した情報によると、同社最初の新車は、内部コードネームがModenaを称される中型車で、価格帯が26万-30万元、ハイスペックモデルは35万元以上だという。

 もしこの情報が真実であれば、シャオミ汽車が狙っているのは、25万元以上のミドル・ハイエンド・クラス市場であることを意味する。雷軍氏は、シャオミスマホが消費者に与えている「コスパ最強」のイメージを、シャオミ汽車で払拭しようとする説もある。このように論理的に見ると、周氏の優れたマーケディング手腕は、シャオミ汽車が目指すハイエンド路線と食い違っているかもしれない。

 いずれせよ、新車発売を間近に控えたシャオミ汽車は、マーケディング責任者を逃がしたことで、出だしでつまずくリスクが増えるであろう。

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