恒大汽車の執行役員、違法疑惑で拘束、不振な業績と個人報酬の対比が注目

1月8日、恒大汽車は同社の執行役員である劉永灼氏が違法行為の疑いで法に基づき刑事拘留されたと発表しました。恒大汽車の株は8日午前9時に売買が停止されましたが、同社は8日午後1時から株式の売買を再開するよう証券取引所に申請しました。

劉永灼氏は2003年に中国恒大に入社し、会長の許家印氏から高く評価され、許氏の「有能なやり手」として知られています。恒大グループの経営陣では、許家印会長、夏海鈞総裁、恒大不動産の甄立涛総裁、そして時守明副総裁に次ぐ5位に位置しています。

最新の決算報告データによれば、2023年上半期、恒大汽車の売上高は前年同期比540.98%増の1.54億元で、主に初のモデルである「恒馳5」の販売開始によるものです。しかし、総利益は6088万元の赤字で、2022年同期の総損失は964万元で、赤字額は前年同期比531.54%増加しました。これは主にバッテリーや半導体などのコア部品価格の上昇、小規模生産により製造コストが高騰したためです。

純損失は合計68.73億元で、前年同期比48.6%の増加となり、そのうち、持分売却による不動産事業の分離の損失は10.61億元、資産処分、資産減損などの非経営性損失は37.16億元、経営性損失は20.96億元でした。

2023年上半期末時点の恒大汽車の資産総額は428.52億元、負債総額は756.92億元、純資産はマイナス328.4億元です。恒大汽車の債務返済不履行額は累計約93.41億元で、延滞手形は累計約35.91億元となりました。

しかし、恒大汽車の不振な業績は劉氏の高額な個人報酬に影響を与えていません。同氏の2021年の報酬は6849万元(約14億円)でしたが、2022年には4398万元(約9億円)と減額となりましたが、以前と同様に法外な報酬となっています。

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