五菱汽車、中国初のマルチ燃料エンジンプラットフォームを開発し、水素内燃機関の点火に成功

 五菱汽車傘下のエンジンメーカー、五菱柳機が独自に開発した4M20H水素内燃機関が、10月26日に点火に成功しました。

 4M20H水素内燃機関は再生可能なクリーンで環境に優しいエネルギー源である水素を燃料として使用し、ガソリンエンジンに代わる新しいエネルギーソリューションとして、炭素排出ゼロと高い熱効率の目標を同時に達成できます。

 4M20H水素内燃機関は、異なる燃料を燃焼させることを前提に設計されたエンジンプラットフォームを基に開発・設計されており、4気筒2.0Lエンジンを採用しています。高出力・高効率を備え、最大出力は70kW/5600rpm、最大トルクは130N・m/4000rpmに達します。

 同社のエンジンプラットフォームは、同じ機械構造を共有し、メタノール、水素、ガソリン、天然ガスなど複数の燃料との互換性があります。共通の部品を使用し、長寿命で低コストなどの優れた特性があります。

 五菱柳機は今年8月8日に、メタノールエンジンの点火に成功しました。今回、水素内燃機関の点火に成功したことは、同社のマルチ燃料エンジンプラットフォーム開発でのもう一つの成果となります。

 五菱柳機の社長補佐であり、研究開発センター主任である楊勇氏は、「異なる燃料に対応するエンジンプラットフォームは、完成車のユーザーがどのような燃料や燃料の組み合わせを選択しても、完成車のエンジンレイアウトを大幅に変更する必要がなく、エンジンと燃料の全体的なモジュール化を実現した。これは中国で初めての試みだ」と説明しました。

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