猛暑日がつづき、ガラスルーフが新エネ車ユーザーにとって憎らしい仕様に

中国華北地方を中心に、今年6月から猛暑の日が続いています。北京や天津などの大都市では、40℃を超える日が続き、過去最長の熱波となりました。

中国では、最近新エネ車にはガラスルーフが必須装備として普及しています。しかし、夏の直射日光が当たると、頭の部分だけがまるでヒーターで加熱されているように非常に暑くなります。特に電力消費を抑えるため、新エネ車ユーザーはクーラーの使用を控えています。その代わりに、麦わら帽子をかぶったり、日傘をさしたり、アイススリーブを利用したりと、さまざまな対策を車内で行っています。この問題はSNS上でも話題となり、車内の日よけ対策が人気の検索キーワードとして上位にランクインしています。

さらに、オンラインショッピングでは、車内で使用するための日傘の受注量が17倍近く増加し、ガラスの防爆断熱フィルムの需要も5倍に増えました。

ガラスルーフは、最初にテスラが採用し、その後多くの中国メーカーが追随しています。現在では、多くの主要な車種において標準装備となっており、メーカーもガラスルーフの広さを宣伝し、製品のセールスポイントとしています。

ガラスルーフは、通常90%以上の紫外線遮断率を持ち、直射日光による乗員の日焼けを心配する必要はありません。しかし、断熱効果が弱いため、ユーザーは車内の高温を下げるためにエアコンを使用せざるを得ず、その結果、電気自動車の航続距離が一部短くなるという問題があります。

新エネ車は、動力電池の配置の都合上、車内空間(上下方向)がガソリン車よりも狭くなっています。ガラスルーフは乗員に天井が高く感じられるような効果をもたらし、この問題を上手く解決しています。しかし、猛暑の日にはそのデメリットが目立つようになります。

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