BYD、今年は国内最大の自動車製造メーカーを目指す

 3月29日のBYD業績発表会で同社会長の王伝福氏は、「今年、BYDの販売目標は300万台からスタートし、(2022年から)倍増して360万台を目指す。・・・今年は中国最大自動車製造メーカーを目指す」と発表した。

 データによると、2022年の販売台数上位5社は、国有自動車メーカーによって占められている。うち、SAIC(上汽)は530.3万台、一汽は320万台、東風は246.45万台、GAIC(広汽)は243.38万台、長安は234.6万台で、前年同期比でそれぞれ-2.94%、-8.6%、-11.19%、13.5%、1.98%でなった。対して、BYDの2022年の販売台数は、186.85万台で、前年比152.46%と大幅に伸長し、BAIC(北汽)の145万台(前年比-15.84%)を抜いて、6位に浮上した。

 今年BYDの360万台の目標は、2022年の一汽の実績を超えるが、SAICの530万台に比べて大幅に劣っている。なぜ中国最大の自動製造メーカーを目指すと言っているのか。

 実は、今年1-2月期の販売台数を見ると、BYDは、前年同期比84.98%増の344,996台に達した。これとは対照的に、2022年上位5社の国有自動車メーカーはいずれも程度の異なる下落傾向を示している。とくにSAICと一汽は、それぞれ-30.63%と-32.3%の勢いで減速している。今年年末までSAICと一汽はこのような減速傾向が続くこと(即ちBYDの一人勝ち)を前提にした場合、BYDは、国内最大の自動車製造メーカーになる目標を達成することが可能になると思われる。

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