WeiChai会長、新エネ車産業は破滅的な生産能力過剰になると警鐘を鳴らす

 一部のメディアは、最近開催されたWeiChai(維柴動力)の2021年度業績発表会で同社会長兼CEOの譚旭光氏の発言を引用して、新エネ車生産能力過剰を問題提起した。

 WeiChai(維柴動力)は国内トップの商用車エンジンメーカーの1つで、2021年に売上は2035.5億元を実現し、前年比3.2%増加した。純利益は前年同期比0.3%増の92.5億元であった。

 新エネ車分野では、同社は2018年から水素燃料電池に参入し、主に商用車向けのの燃料電池エンジン関連製品を開発、生産している。今回の業績発表会で譚氏は、新エネ車業界に関する質問に答えた際、「近年、新エネ車業界では蜂の巣をつついたようにわっと参入が増えて、無秩序な競争が起きている」とし、多くの業者がそれぞれの思惑を胸に、資本市場を通じて富を膨らませているため、新エネ車に対する資本市場の無秩序な膨張を招いている」と指摘した。そしてこれは、新エネ車、特に乗用車に壊滅的な生産能力過剰をもたらすことになるだろうと警鐘を鳴らした。

 譚旭光氏は「新エネ車は壊滅的な生産能力過剰になるだろう」と述べたほか、現状について「真剣に考慮したものであり、でたらめなことを言ったものではない。これは業界内で見ても明らかな現象だ」と付け加えた。

 企業調査データによると、2021年の新エネ車分野の融資件数は過去最多の239件、開示総額は3639億元に達し、前年同期比181.66%増となり、過去最高を記録した。2020年の新エネ車分野の年間融資開示総額は1000億元を突破したばかりなのに、1000億元から3000億元に膨らむまでには、わずか1年しかかからなかった。

 新エネ車の生産能力過剰問題を非難したほか、譚氏はホットな話題である自動運転技術について個人的な見解として、今の自動運転技術の宣伝は詐欺であり、運転支援技術こそ将来の希望であるとの見方を示した。また無人の自動運転は、特定の環境でしか実現できず、普通の大型トラックが必要なのは運転支援技術であり、「ドライバーがいらない」というわけではないと語った。

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