CATL、タイのArun Plus社と電気自動車用バッテリーの提携で合意

 CATL(寧徳時代)は最近、タイのエネルギーコングロマリットであるPTT(PTT Public Company Limited)の傘下にあるEV事業子会社、Arun Plus(アルン・プラス)社と、電気自動車用バッテリー向けのCTP(Cell to Pack)協力協定を締結したと報じられました。この協定によれば、CATLはArun PlusにCTP電池パックの生産ラインを提供し、CTP電池パックの生産技術などを共有することになります。

 Arun Plusは、FoxconnとのEV受託生産を中心に事業を展開しており、2024年までに生産能力5万台の工場を建設し、2030年までには15万台にまで拡大する予定です。

 タイ政府の計画では、2030年までに年間生産能力250万台のうち30%を電気自動車に切り替えることが目標とされています。

 近年、中国の長城汽車やBYDなどを含む多く完成車メーカーがタイに投資しており、タイ政府はさらなる電気自動車のサプライヤーを誘致したいと考えています。そのため、タイ政府はバッテリーや充電スタンドなどの重要部品の現地生産を含む大規模なバッテリー生産施設を直接支援・補助し、8ギガワット時(GWh)以上の生産能力を持つ工場を優先的に支援する計画です。

 CATLは世界最大のバッテリーサプライヤーで、市場シェアの37%を占めています。近年CATLは急速に海外展開しており、フォード、ホンダ、BMWなどとの契約を結んでいます。現在、CATLは中国に11か所の工場、ハンガリーに1か所の工場、そしてドイツにもう1か所の工場を持っています。ただし、東南アジアにはまだ生産拠点がありませんでした。

 CATLにとって、今回のArun Plusとの提携は、東南アジアに進出するための重要な一歩になります。

224