フォルシアは中国の大手水素ボンベメーカーを買収、FCV市場への布石を打つ

 世界有数の自動車部品サプライヤーであるフォルシア(Faurecia)は、4月30日、中国の大手水素ボンベメーカー瀋陽斯林達安科新技術有限公司(以下は「CLD」)の買収に成功した。CLDは、遼寧省瀋陽市に本社を置き、遼寧省に約200人の従業員と2つの工場を持ち、水素ボンベの年間生産能力は30,000本である。

 CLDはこのほど国家市場監督管理総局が認証した最新の特殊設備生産許可証を取得し、中国で初めて自動車用IV型水素ボンベを生産する資格を備えた本土メーカーとなった。ちなみに、IV型水素ボンベはアルミ製の内容器にカーボンファイバーを巻き付けた軽量タイプであり、自動車に適している。今回の買収は、フォルシアがCLDのIV型水素ボンベの生産許可証を狙ったものであり、特に中国のFCV市場向けの布石を意味している。

 今年2月にフォルシアがCLD買収を発表して以来、CLDはSAIC(上海汽車)など中国の主要完成車メーカーから商用車向けの水素ボンベを複数受注している。

 中国政府は2030年までに100万台の燃料電池自動車を普及させる計画である。


参考記事:https://auto.gasgoo.com/news/202105/25I70256288C103.shtml

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