中国の自動車輸出が急増、今年は世界第2位になる見込み

CAAM(中国汽車工業協会)が発表した最新データによると、8月の中国の自動車輸出は再び過去最高を更新し、輸出台数は初めて30万台を超え、前年同期比65%増の30.8万台に達した。一方、1-8月の累計では、輸出台数は181.7万台に達し、前年同期比52.8%増となった。CAAMは、2022年通年で自動車輸出は240万台を超え、ドイツを抜き、世界第2位の自動車輸出国になると予測している。

中国の自動車輸出が増加している背景には、複数の要因があると指摘されている。

2021年に中国の自動車輸出台数は初めて200万台を突破した。当時、世界の自動車産業チェーンは、コロナ感染拡大、半導体供給難、原材料価格上昇、地政学など複数の要因の影響を受けた。そのなかで都市封鎖などの厳しい防疫対策を導入して、感染拡大を有効に抑制した中国に海外からの注文が増えた。

その後、中国の自動車輸出は引き続き増加しているが、依然として途上国市場に集中しており、多くは政府の「一帯一路」協力構想などの政策環境の促進によるものでもある。「一帯一路」沿線国は中国の自動車輸出の主要マーケットで、全体の4割以上を占めており、今年1-7月の中国のRCEP加盟国への自動車輸出台数は前年同期比48.9%増の39.5万台という。

中国商務省対外貿易司副司長の孟岳氏がこのほど天津で開催された「中国自動車産業発展(泰達)国際フォーラム」で明らかにしたことによると、現在、中国は19の自由貿易協定を締結しており、26の国と地域をカバーしており、チリ、ペルー、オーストラリア、ニュージーランドなどの国の中国製自動車に対する関税は引き下げられている。

もう一つ注目すべき点として、近年、中国の新エネルギー車の輸出増加が大きく寄与していることである。今年1-8月の中国の新エネルギー車輸出は前年同期比97.4%増の34万台で、輸出台数全体の18.7%を占めた。これには16万台のテスラの輸出台数が含まれるが、テスラの輸出台数を除くと、今年1-8月の全体の輸出台数は依然として前年同期比40%以上増加しており、増加幅は顕著である。

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