BMW、Navinfoと自動運転地図ライセンス契約を締結

 地図ベンダーのNavinfo(四維図新)は2月13日、BMWとライセンス契約を締結し、同社の中国市場における次世代自動運転機能にADAS(高度運転支援システム)地図、HD(高精度)地図、LBS(ポジションニングサービス)などの製品とサービスを提供すると発表した。具体的な契約額は、中国市場でNavinfoのサービスを搭載したBMW車の台数により変動し、とくに高精度地図が搭載されれば、BMWのL2+クラスの車両は、最高時速130キロの自動運転をサポートすることができるという。

 現在、中国の自動運転業界には主に高精度地図を利用するか、或いはセンサーのみに依存するかの2つのパラダイムが提案されている。前者がいうまでもなく自動運転の理想形であるが、中国では高精度地図の更新には国に定められた厳しい資格認定を受ける必要があり、外資系企業はその資格を取得することができないため、外資系にとって高精度地図の利用は、資格を有する少数の地場地図ベンダーと契約する形をとらざるを得ない。高精度地図抜きのセンサー依存案が最近多く提唱されるようになったのは、地図ベンダーに縛られたくない気持ちの表れである。ただし、現在の技術ではセンサー依存案が難しく、実用化の見通しが立たないのが現状である。

 今回両社の提携は、BMWの自動運転車両の量産化の加速に役立つ一方で、Navinfoにとって、有力OEMを囲い込むことで、収益増を期待するのみならず、ブランドイメージの向上にもつながる。

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