VW、中国市場向けに新電気自動車プラットフォームを3年以内に発表、エントリークラスのEV市場に進出

11月24日、フォルクスワーゲン(以下は「VW」)グループは、中国市場向けに設計された新たな電気自動車プラットフォームを3年以内に発売すると発表しました。新プラットフォームはVWのMEBプラットフォームから派生したもので、2026年からVWは同プラットフォームをベースに、中国の顧客のニーズに合わせてカスタマイズしたEVモデルを開発します。

ロイター通信によると、VWから「Aプラットフォーム」と名付けられた新プラットフォームは、中国の消費者の好みに特化して設計されており、特にバッテリー、電気駆動装置、モーター技術に注目しています。

このAプラットフォームは、エントリークラス(Aクラス)向けのプラットフォームと推察されています。情報によると、開発期間は36カ月で、これまでのプラットフォーム開発期間に比べて約3分の1短縮されます。同プラットフォームは中国市場向けのバッテリー、電気駆動、モーターのソリューションプランを採用し、100%現地化した開発で収益力と競争力を高めます。

今後、VWは中国市場で開発するAクラスとBクラスのプラットフォームを中心に、中国市場向けの研究開発を強化し、2026年から100%の現地プラットフォームを発売することを目標にしています。

VWは現在、中国市場で一汽VW、上汽VW、VW安徽の3社の合弁会社を展開しています。VW安徽は独VWが持ち株する唯一の合弁企業です。Aプラットフォームで発売された4つの製品は、異なる合弁会社に投入される予定です。

一方、VWがXpengと共同で開発するBプラットフォームの2車種は、同じく2026年に発売する計画です。

安徽省合肥市に位置するVW(中国)科技有限公司(以下「VCTC」)は、今回報じられたAクラスの新プラットフォームおよびXpengとの共同新車開発において、重要な役割を担う予定です。

現在VCTCはE-4 posterと呼ばれるシステムで電気自動車の開発テストを行っており、テスト期間はこれまでの3カ月から1カ月に短縮されています。

E-4 posterのテストは、バッテリーを搭載した状態で最高負荷下に置かれた電気自動車に対して内部耐久性テストを行うことができるだけではなく、バッテリーの充電・放電を含む車両全体のライフサイクルをシミュレートすることができます。

VCTCは、ドイツ本社以外ではVWグループ最大の研究開発センターで、約10億ユーロを投資し、2024年1月の操業開始を予定しています。現在VCTCの研究開発人員は1200人に達しており、2024年末までに研究開発スタッフ数は3000人に達する見込みです。

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