SAIC、Lプロジェクト発足、ハイエンドスマートEVに力を入れる

 10月12日、報道によると、SAIC(上海汽車)は新しいスマートEVブランド事業を推進しており、同事業のコードネームは「L」だという。

 Lプロジェクトは2018年から準備を開始し、主にハイエンドスマートEVと位置づけている。SAIC内では、「プロジェクト1」と称されている。

 関係者によると、LプロジェクトはSAIC会長の陳虹氏がトップリーダーを務め、総裁の王暁秋氏が指揮をとり、副総裁兼CFOの衛勇氏、副総裁兼技師長の祖似傑氏などの幹部もこのプロジェクトで要職に就いている。Lプロジェクトは独立会社を設立し、資本市場で資金調達を行う。製品レベルでは、AI技術などを導入する。製品計画は複数のセグメントをカバーする。

 業界関係者はSAICのLプロジェクトに少しも驚いていない。結局のところ、「中国のテスラ」になりたくない自動車メーカーはない。

 あるアナリストによると、現在、ほとんどの自動車メーカーは独立した新エネルギー自動車ブランドを構築しており、SAICのLプロジェクトも最近の自動車産業のトレンドに乗ろうとするものだ。いま、消費者は新エネルギー車の選択において、伝統的な高級ブランドへの選好傾向がまだ現れていない。それは、自動車メーカーに、新エネルギー車ハイエンドブランドを作るチャンスと「ウインドーピリオド」を与えているとの見方を示した。

 そのため、ハイエンドスマートEVブランドの構築はすでに各大手自動車メーカーにとって必須となっているようだ。「嵐図」ブランドを発表した東風集団、ARCFOXを発売した北汽などの実力のある有名企業から、登場するやいなや価格を68万元以上に設定したHiPhi(華人運通(Human horizons))などの代表的なスタートアップ企業までだ。

 SAICの傘下ブランドRowe(栄威)は今年5月、新しい「ライオンエンブレム」と新しい「Rエンブレム」のダブルエンブレム戦略を発表した。ライオンとRはそれぞれ2つの製品ラインに対応しており、前者は従来のガソリン車に使用され、後者は同ブランドの将来的なミドル・ハイエンド新エネルギー電気自動車を象徴している。

 SAICはLプロジェクトに莫大な人力を投入して、多くの重役は自ら「兵を率いて戦う」ことを惜しまず、「頑張りすぎじゃないか」と感嘆させられる。

 しかし、これはまさに懸念されるところだ。過去の経験から察知しているように、従来の中核経営陣はいくら頑張っても、おそらくなにも新しい変化が期待されない。斬新な考え方を備えた「全新世代」の人材を適時に導入してこそ、伝統的な自動車メーカーは「白亜紀」を迎える前に本、格的に活性化し、生まれ変わりを成し遂げることができる。さもなければ、テスラはおろか、未熟のスタートアップ勢にすら、伝統的な自動車メーカーは歯が立たないだろう。


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